テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第11章 心のキズ

side 七海

「おやすみなさぃ……」

今、名前呼びしたよね?

なんだかとっても自然だったから、一瞬分からなかった……

ヤスくん……

私のこともっと、特別扱いして?

もっとヤスくんの心の中に入らせて?

ヤスくんと話したい。

いろんなことを話したい。

でも、今日はそこまでの余裕はなかった。

昼間の出来事はショックだったし。

ヤスくんも寝るって言うし。

体力的には私も限界。

ベッドに入ると、いつの間にか寝てた。

夢の中で、ヤスくんと寄り添って、ヤスくん家の近くの丘から下を流れる小川を眺めて、近くに咲いてた花の香りに包まれていた。

そんな幸せ満開の夢だった。

ヤスくん……

ヤスくん……

ヤスくん……

いつも安らぎをありがとう……

私、ヤスくんのこと、世界中の誰よりも好きだよ!

夢の中で、私はとても素直だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ