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ぜんぶ二人ではじめて

第13章 はじめの一歩

「それじゃ、私たちはこれでー!」

そう言って、出ていった。

けっこう、緊張した!

抱き合ってたところ見られたわけじゃないけど、ドキドキした。

妹という存在そのものが私にはレアすぎる。

二人が出ていって、シーンとなる。

嵐が去ったみたいな静けさ!笑

「円香ちゃん、ハイパワーだね!」

私が笑いながら伝えると、

真っ赤な顔して、ヤスくんが、

「良いの?」

と。

「ん?何が?」

さっき答えたことなんてすっかり忘れて……

と、言うよりも何でか素直にそう答えちゃってた。

「円香たちに言ったこと。オレで……良いの?」

聞き返してきた。

「あ。」

やっと思い出した。ヤスくんが答えを待っていた。

私は恥ずかしくて、顔が真っ赤になっていくのが分かった。

両手で顔を覆って、深呼吸した。

もう…言わずにはいられない!

「うん。ヤスくん……私ね?ヤスくんのこと……」

そこまで言うと……

「ナナちゃん!ゴメン。そこからはオレに言わせて!」

と、言って、頷くと、

「オレ、ナナちゃんのことが好きだ。」

ヤスくん!!!

嬉しい!

「ヤスくん。私も。ヤスくんのことが好きです。」

ドキドキが加速する。

胸がキューンとなった。

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