テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第14章 そっとギュッと

じいちゃんたちの会話が恥ずかしすぎて……いや、俺もそうなったら良いなと思うけどさ。

改めて誰かに言われるとめちゃくちゃ緊張する。

部屋で話すことにしたが!

何話そう……。

すげぇ緊張する!!!

とりあえず、

ソファーに案内して、

お茶出して。

アルバムでも見るか。

女子が喜びそうな気のきいたこと、俺、自信ないわ。

でも、昌樹の話。

円香の話。

けっこう盛り上がって良かった。

円香が美月と外で遊んでたから、遠目だけど、紹介した。

「何でここらへんの人はみんな名前で呼び合うの?」

ナナちゃんが素朴な疑問をぶつけた。

「同じ名字が多いから。」

俺はそう答えた。

「男子に名前で呼ばれたことある?」

俺も素朴な疑問をぶつけた。

「あるわけないよー。呼ばれたいけどね。」

チャンス!

このチャンスは逃さないぜ!

「呼んで良いの?」

一応、確認する。

「うん!」

ワクワクしてるような目で俺を見る。

俺は目で告白するかのように、しばらく見つめてから、

視線を外さないのを確認して、

「ナナちゃん」

そう、初めて本人目の前にして呼んだ。

顔を真っ赤にして、

「嬉しい!」

そう喜ぶ彼女を見て、

「ずっと名前で呼びたかったんだ。」

クールに言った。

すげぇ、ドキドキする!!!

ナナちゃんが見つめるから、上目遣いになるから、やっぱり胸も気になるし!

もっとお近づきになりたい!

抱き締めたい!

俺の理性が少し飛んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ