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ぜんぶ二人ではじめて

第15章 発表会!.

「何かあった??」

私たちは急な坂を上り始めた。

自転車だけど、ここは押す。

彩月ちゃんにはお見通しで、

「あ。……うん。えっと……」

なかなか言葉が出てこない。

「あのね……」

言いにくそうだと悟ってくれたのか、

「オレたち、付き合うことになったから。」

ヤスくんがそう言ってくれた。

顔が真っ赤になっていくのが分かった。

「えー?そーなの?そーなの?やったじゃない!」

彩月ちゃんがおおはしゃぎ。

「やったね!ヤスくん!!!」

と、昌樹くんも感嘆の声をあげる。

「七海ちゃん、ヤスくん、おめでとう!」

二人から祝福されて、心がほんわかする。

「ありがとう!」

恥ずかしいけど、すごく嬉しくて、笑顔で答えた。

「じゃあ、二人で後からおいでよ。」

「オレたち、先に行くよ。」

そう言って、彩月ちゃんと昌樹くんはゆるい下り坂になったところで、自転車に乗って、行ってしまった。

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