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ぜんぶ二人ではじめて

第15章 発表会!.

「あいつら。」

ヤスくんが呆れ顔でぼやく。

緩やかな下り坂……

だけど、私、自転車、得意じゃない。

なんでかヨタヨタ運転になる。

父さんが言うには、腕の力が弱いからだって。

「じゃ、ナナちゃん、行こう?」

「あ、うん。」

走り出して、20メートルくらいで、やっぱりヨタヨタ運転に……

車道側を走ってたヤスくんが、

「チャリ、苦手?」

と、苦笑いしながら聞いてきた。

「うん。まっすぐ走れないんだ。」

と、答えて私も苦笑い。

ヤスくんが、ゆっくり走ってくれる。

学校に持っていく鞄は家に寄れば良いと思って置いてきたから、そんなにバランスとるのは難しくないはず!

なんだけど……

「この先、段差あるから、気をつけて。」

とか、

「この先、砂利道になってるよ。」

とか、声をかけてくれて。

優しいご指導のもと(笑)なんとかスムーズに家に着いた!

家に着いたから、

「ヤスくん、ちょっと待ってて?」

と言って、

家に入って、時計を見た!

なんと!

1時間目始まってる時間になってた!

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