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ぜんぶ二人ではじめて

第15章 発表会!.

押し倒すような形になって、覆い被さったまま、ヤスくんが……

「あっ!ゴメン!こんなふうにするつもりは……」

と、言った。

バックン

バックン

心臓が鳴る。

近くにヤスくんの息を感じる。

「ヤスくん……」

どうしよう!

どうしよう!!

どうしよう!!!???

ヤスくんの目が真剣で、怖い……

「ヤスくん……怖いよ……」

消えそうな声で言うと、

「っ!ゴメンッ!!!」

そう言って、バッと離れた。

「ゴメン。」

そう言ってベッドの端に座った。

私も隣に座った。

「ヤスくん……ゴメンね。」

「何でナナちゃんが謝るの?ナナちゃんは悪くないよ。怖い思いさせて、ゴメンね。怖かったら言って良いからね。オレ、ナナちゃんと手繋いだり、キスしたり、抱き合ったり、いろいろしたいけど、ナナちゃんが嫌だったら絶対しないから!ナナちゃんが良いって言ってくれないことは絶対しないから。この先もずっと。信じて?」

ヤスくんの真剣な顔が嬉しかった。

「ありがとう、ヤスくん。」

そう言って笑顔になると、

「あぁ……でも、急に抱き締めたりはしちゃうかも。良い?」

確かめるように聞いてきた。

「それは……良いよ。」

ヤスくんの鼓動、大好き。

ギュッ…

抱きしめてくれる。

「ナナちゃん…彼氏にしてくれてありがとう。」

ヤスくんがそんなことを言った。

「変なヤスくん。」

そう言って笑う。

「笑うな。」

そう言って、おでこをくっ付けてきた。

キュンッて胸が鳴る。

ドキドキ!バクバク!キュンキュン!

忙しい鼓動にクラクラして、目を閉じる。

「ヤスくん…」

キスして…?

目を閉じてる私が何を求めているのか悟ったように……指で唇を触った。

「大好きだよ、ナナちゃん。」

「私も。」

そして、チュッ…

唇を重ねた。

「…んっ…」

ドキドキしすぎて声が漏れちゃった。

唇を離したと思ったら、

チュッ!おでこに。

チュッ!頬に。

チュッ!耳に。

チュッ!首に。

キスする度に、優しい声で、

「好きだよ。」

何度も囁いてくれる。その度に胸が鳴る!

「好き…ヤスくん…」

そう言って私は力強く抱きついた。

「ナナちゃん。」

しばらくの間抱きしめ合って、お互いの鼓動を感じてた。

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