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ぜんぶ二人ではじめて

第15章 発表会!.

side 泰宏

ナナちゃんと付き合うことになった、翌日。

ナナちゃんが彩月と昌樹に話せないでいる姿を見て、いじらしくなった。

「オレたち、付き合うことになったから。」

多少ぶっきらぼうに、でも確かに伝えた。

オレも恥ずかしい。

けど、それ以上に、誰かに伝えたい。

ナナちゃんは自転車がとても苦手な様子だった。

なんと言うか……真っ直ぐ漕げない。

ヨロヨロしてて、危なっかしい。

でも、そこがまたかわいくて、守ってやりたい!って思った。

ナナちゃんと一緒に登校は嬉しいのだが、もうすぐ授業が始まる。

でも、ナナちゃんを急かして事故になったらそれこそ大変だ。

ここは黙っておこう。

ナナちゃん家に着いた。

玄関まで通されて待っててと言われたのでそうするが、すぐに駆け寄ってきて、授業が始まってることを知らせてくれた。

しきりに気にするナナちゃんだけど、オレはクールに、

「急かして事故になったら大変だろ?」

そう切り返した。

ナナちゃんの頬が赤くなるのが分かった。

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