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ぜんぶ二人ではじめて

第17章 懺悔

ナナちゃんが走っていった後を追う。

ナナちゃん、ゴメンね。

泣いてるかな。

怒ってるかな。

ナナちゃん、ゴメン。

本当にゴメン。

「ヤスくん!!!」

プールの中から、昌樹が声をかけてきた。

「昌樹!ナナちゃん、見なかった?」

「ナナちゃんなら、彩月と話してるよ。どうしたの?ナナちゃん、困惑してたように見えたけど。」

プールからあがってきた、昌樹に話す。

「ヤスくん!!!オレも似たような状況になったよ。」

「マジか?」

「うん。オレは、初めてキスしたあとに、聞かないで触ったけどね。そしたら蹴られた。」

「彩月らしーいけど。」

「だねー。でもさ、蹴ったの股間だからね!ひどくない?」

「それはヒドイ。女子には分からないからなー。」

「でも、彩月、言ってたよ?キスの余韻を味わいたかったのにって。それ聞いて、なんだか妙に納得できて。素直に謝れたよ。」

なんだか先を歩く昌樹に羨ましさを覚えた。

「あぁ。確かに…」

オレは、ナナちゃんとたくさんの「初めて」がしたい!

とも言った。

そしたらその「初めて」を共感したり、共有したりするだろう。

オレは、何をやってるんだ?

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