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ぜんぶ二人ではじめて

第17章 懺悔

昌樹とパラソルの下で話してると、

後ろから……

「ヤスくん……昌樹。」

彩月が声をかけてきた。

ハッとして、振り向くと、

ナナちゃんがいた。

オレは、すぐに立ち上がって、

バッ!と頭を下げて、

「ナナちゃん……。ゴメン!!!」

と、謝った。

「ヤスくん……」

ナナちゃんが、

「逃げてゴメンね。」

声が消えそうだった。

ナナちゃんと彩月も腰掛けた。

「ヤスくんはさ、なんで七海ちゃんが逃げたか分かる?」

彩月が仕切る。

「キスを二人でもっと……分かち合いたかったから?」

これ、すげぇ恥ずかしい!!!

オレはそっぽ向いて照れ顔を隠した。

「それもあるよね!あとは?」

気にせず、彩月が続ける。

構わずオレの方を見る彩月の視線を感じつつ、ナナちゃんをチラ見して、

「オレが、怖かったから?」

そう聞いてすぐ目をそらした。

「七海ちゃん?」

彩月がナナちゃんにふる。

「……うん。……ヤスくんが聞いてくれたのは嬉しいんだけど……まだ……そこまでは……怖くて……。」

と話すナナちゃん。

「ちょっとさ、男たちは、キスをしたらそこで止まれないの?」

彩月が昌樹とオレを交互にみて言う。

「うっ!」

昌樹が言葉につまる。

「そうだな……。止まるように頑張るよ!」

昌樹が言う。

明らかにその場しのぎ。

まったくもう!って顔をしてる、彩月。

オレは…

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