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ぜんぶ二人ではじめて

第18章 我慢は続くよどこまでも

ナナちゃん!

めちゃくちゃ歌上手い!!!

なんだ?

澄んだ歌声だ。

透き通った、キレイな……

まるで、天使のような、歌声!

「お待たせ!」

そう言ってすぐに戻ってきたが、オレはもっと聞きたいと思った。

「ナナちゃん、歌声、すごくキレイだね!」

やや興奮気味に伝える。

「ありがとう!歌うの大好きなの!」

やべぇ……

惚れ直した!

歌上手いとか、尊敬!

誰にでも出来ることではないからなぁ。

「ナナちゃん、オレのためにもう一度歌ってくれない?」

なんて、図々しいお願いをしてみた。

「ここで?」

「うん!」

「緊張するなぁ……。」

そう言うとナナちゃんは、

ゴホンッ!

一つ、咳払いをして、

「ヤスくん、どんな歌が好き?」

と、聞いてきた。

「そうだなー。わりと何でも聞くけど……。ナナちゃんがフルートで吹いてた、『亜麻色の髪の乙女』歌える?あれ、好き。」

「良いよ♪」

そう言って、ベンチから立って、オレを見つめて、

しっとりと、

しっかりと、

優しく、

明るく、

澄んだ歌声でいろんな色を表現して、

歌い上げた!

感動して、オレは全身に鳥肌がたっていた!



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