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ぜんぶ二人ではじめて

第20章 お泊まり会・2

ナナちゃんの部屋に戻る途中、ナナちゃんの両親の会話が聞こえた。

「もう、この歳になってそんな……ビックリだよね。」

「七海になんて言おうか?」

「私、恥ずかしくて言えないよぉ。」

「そこはまぁ、俺が言うけどさ。」

何やら聞いてはいけない会話な気がして、物音立てずにそーっと戻った。

もちろん昌樹も聞いていて、階段上るところで、

「この歳とか、恥ずかしいとか、何かね?」

と、話しかけてきた。

聞こうと思って聞いたわけではないが、何だか俺は悪いことをしたような気持ちでいっぱいになった。

「ナナちゃんには何も言うなよ。」

「う、うん。」

「それよりお前は、彩月にちゃんと説明しろよ。」

「分かったよー。」

階段を上がって、ドアをノックする。

コンコン!

「はーい?」

ナナちゃんが答える。

ガチャッ!

ドアを開けて、

「お風呂ありがとう!」

と、伝えた。

「いいえー。」

風呂上がりのナナちゃん……

腰までの長さで、胸元と裾がフリルになってる、長袖の前ボタンのパジャマ。下は、両足にフリルがついてる。うすい水色で、かわいらしい。

この前まではなかった、ローソファーに座って、彩月とテレビを見ていたみたい。

「彩月?ちょっといいか?」

昌樹が彩月を呼び出し、俺たちが寝るための布団が敷いてある所に入っていった。

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