ぜんぶ二人ではじめて
第22章 新しい景色
ナナちゃんはみんなに愛されてるなーと、前から思ってはいた。
まさかそれが、でき婚だったとか、
学生結婚だったとか、
深澤さんたちの愛情の深さとか、
そんなことまで聞けるとは思ってなかったので、
嬉しかった。
数日後……
ナナちゃんと映画を見にナナちゃんじぃじたちの街まで出掛けた。
その帰りに、クリニックに寄って、
ほんと、他愛のない話をして、
電車に乗った。
「混んでるね!」
ナナちゃんも俺もぎゅうぎゅう詰め。
体が密着する。
「すごいね!」
ナナちゃんに話しかけた。
「あ、う、う、ん。」
ナナちゃんの反応がおかしい。
「どうしたの?」
一駅目で少し空いた。
「っ!……ヤスくんッ!」
見詰めるナナちゃんの目に涙……。
「?」
何かを訴えてる?
ポロポロこぼれる涙を見て、
ナナちゃんに妙にくっついてる男を見つけた!
そして、ナナちゃんに、
「痴漢?」
小声で確認する。
「……(コクン)」
無言で頷く。
俺は、夢中でナナちゃんを抱き寄せて、少し態勢も変えられた。
でも、まだ半身をナナちゃんにぴったりくっつけてた!
すんげぇムカつく!
でも、俺の位置からだとどこを触られてるのか確認できない。
「ナナちゃん…どこ、触られてるの?」
また小声で話す。
「……おしり」
ナナちゃんも小声で応える。
俺は、ナナちゃんの腰のあたりから手を回して、そいつの手首を思いっきり捻りあげた。
「あだだだだ!」
そいつが悲鳴をあげる。
「この手で今何をしてたんですか?」
そう言って睨んだ。
「ごめんなさいぃぃ!」
男が情けない声で謝った。
「二度とやるなよ!」
そう言って手を離した。
「すみません!」
そして、次の駅で降りていった。
まさかそれが、でき婚だったとか、
学生結婚だったとか、
深澤さんたちの愛情の深さとか、
そんなことまで聞けるとは思ってなかったので、
嬉しかった。
数日後……
ナナちゃんと映画を見にナナちゃんじぃじたちの街まで出掛けた。
その帰りに、クリニックに寄って、
ほんと、他愛のない話をして、
電車に乗った。
「混んでるね!」
ナナちゃんも俺もぎゅうぎゅう詰め。
体が密着する。
「すごいね!」
ナナちゃんに話しかけた。
「あ、う、う、ん。」
ナナちゃんの反応がおかしい。
「どうしたの?」
一駅目で少し空いた。
「っ!……ヤスくんッ!」
見詰めるナナちゃんの目に涙……。
「?」
何かを訴えてる?
ポロポロこぼれる涙を見て、
ナナちゃんに妙にくっついてる男を見つけた!
そして、ナナちゃんに、
「痴漢?」
小声で確認する。
「……(コクン)」
無言で頷く。
俺は、夢中でナナちゃんを抱き寄せて、少し態勢も変えられた。
でも、まだ半身をナナちゃんにぴったりくっつけてた!
すんげぇムカつく!
でも、俺の位置からだとどこを触られてるのか確認できない。
「ナナちゃん…どこ、触られてるの?」
また小声で話す。
「……おしり」
ナナちゃんも小声で応える。
俺は、ナナちゃんの腰のあたりから手を回して、そいつの手首を思いっきり捻りあげた。
「あだだだだ!」
そいつが悲鳴をあげる。
「この手で今何をしてたんですか?」
そう言って睨んだ。
「ごめんなさいぃぃ!」
男が情けない声で謝った。
「二度とやるなよ!」
そう言って手を離した。
「すみません!」
そして、次の駅で降りていった。