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ぜんぶ二人ではじめて

第32章 吐息

side 七海

ヤスくんの優しさが嬉しくて、涙が出そうになるのを必死で堪えてた。

優しく囁く声が、心を穏やかにしてくれる。

でも、触れられると、すごく緊張する。

ドキドキする!

久しぶりだからなの?

ヤスくんが包んでくれる。

ベッドへと誘われて、差しのべられた手を握って数歩歩いた。

緊張しすぎて、うまく歩けなくて……躓いた。

ヤスくんが、お姫様抱っこでベッドに運んでくれた。

ドキンドキン……

ドキンドキン……

ヤスくんと見つめ合うのも恥ずかしくて、目を反らしたのに、ヤスくんが優しく頬を包んで視線を合わせてきた。

恥ずかしくて、声が出ない。

キスがしたくて、目を閉じた。

ヤスくんが、優しくキスをくれる。

チュッ

リップ音がやらしくて……もっとドキドキする。

唇が離れて、また、瞳を合わせる。

「ナナちゃん……愛してるよ。」

ドキンドキン……

優しい声で、優しい瞳で、そう言った。

その言葉を聞いて私は堪えてた涙が溢れてしまった。

ポロポロ……

「私も!……っ!ヤスくん……愛してる。」

泣くほど嬉しくて、泣くほど愛してるなんて、ヤスくんといられて、本当に幸せだよ。

「こら、泣くな。」

また優しく言う。

「だって!嬉しい……ッんだもん。」

そう答えると、

「それは良かった。」

すごく優しい瞳で伝えてくれる。

涙を拭いてくれる。

そして、おでこに、頬に、唇に、

「(チュッ)(チュッ)(チュッ)」

とキス。

幸せな時間。

涙が止まる。

そのまま唇が、首筋、鎖骨へとリップ音を鳴らしておりてきた。

「んっ!」

小さく反応する。

そして、

首筋から耳のすぐ下のところに

「(チュッ)」

「んんっ!」

耳たぶに、

「(チュッ)」

「あぁっ!」

ぞくぞくして、体が縮まる!

そのまま耳許で、

「愛してるよ。」

優しく囁く。

キューン……

おでこに、瞼に、頬に、

キスの嵐。

「(チュッ)(チュッ)」

二回、唇にキスをくれた。

「少し口開けて?そう……そのままね。」

あ……深いキスを……するんだ……

「ん……っ!」

ネチョ……

ヤスくんの舌が入ってきた!

お口の中いっぱいにヤスくんの熱が広がる。

熱くて……

蕩けそうだよ……

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