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ぜんぶ二人ではじめて

第33章 プレゼント

side 泰宏

ディナーの時間がきた。

ここで誕生日ケーキのサプライズがある。

ナナちゃんが食後の紅茶を頼んだ!

「ヤスくん、ほんとに今日は、ありがとう。」

ナナちゃんがものすごくキレイな笑顔で言う。

「楽しかったね、今日。」

「うん!もらってばかりでゴメンね。」

「いやいや。ナナちゃんと一緒にいられるだけで、俺はものすごい幸せをもらってるよ。」

「ヤスくん……」

パッ!

灯りが一瞬消えて、蝋燭がたった、ケーキが運ばれてきた!

「えっ?」

店内の照明も少し落としてくれて、ハッピーバースデーの曲が流れる。

俺もスタッフも、会場にいた他のお客さんも、歌ってくれた。

「♪ハッピーバースデー、トゥーユー……」

ナナちゃんが泣いてて蝋燭がついたままだ。

「ナナちゃん……吹き消して?」

俺が伝えると、

「(グズッ)うんッ!フゥゥゥー」

吹き消した。

会場から、拍手が起こる。

「お誕生日、おめでとう。」

精一杯優しい声で伝えた。

「ヤスくんッ!(グズッ)ありがとう!すごく嬉しい!」

ただ可愛いだけじゃない。

ふんわりとした雰囲気で、キラキラ輝いた、キレイな彼女の笑顔が零れた。

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