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ぜんぶ二人ではじめて

第33章 プレゼント

side 七海

ヤスくんがサプライズで誕生日ケーキを……会場の方にもお祝いしてもらって、本当に嬉しかった。

この大きさ、ヤスくんの分だよってあげたら、ヤスくん、甘すぎて卒倒しちゃうかも!

なんて思って、みんなで分けた。

小さくて良い。

もう、胸いっぱいで、食べられないよ。

ヤスくん……

本当にありがとう。

お会計は、しなくて良いんだって!

全部、お部屋代に含まれてるんだって!

なんだか本当にステキな出来事だらけ!

お部屋に戻って、まったりゆったり、くつろいで、

二人でボーッとしたあと、

1日を振り返りながら、とっても幸せで、ヤスくんにお礼を言った。

ヤスくん大好き!って、たくさん伝えようと思って、話し始めたのに、

「俺は、ナナちゃんと出会うために生まれてきたんだと思う。」

いつの間にかヤスくんのペース。

嬉しくて、涙が溢れる。

「寂しい思いはさせないよう、最大の努力はする!ナナちゃんの笑顔を守れるよう、毎日、頑張る!俺は……ナナちゃんが生きてる今もこれからも、……10年先も20年先も……ナナちゃんと歩いていきたい」

真剣に、優しい声で包んでくれた。

優しく左の薬指にキスをくれた。

ドキドキドキドキ……

「16歳、おめでとう!」

そして、右の薬指に指輪をはめてくれた!

「え?ヤスくんッ!この指輪!!!」

「似合うよ。」

「嬉しいよぉぉぉ……」

そう言って、また涙が溢れる。

「泣いてばっかだな。」

そう言って、苦笑いする、ヤスくん。

「だって、すっごく嬉しいんだもん!」

そう言うと、

「良かった。」

そう微笑んで頭を撫でてくれた。

キューーン!

胸がいっぱいになる。

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