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ぜんぶ二人ではじめて

第35章 お誘い

お互い挨拶を済ませ、病院から出た。

ナナちゃんは、お母さんと帰るのかな?

「ナナちゃん……良かったら、チャリで送りたいんだけど……良いかな?」

「うん!ありがとう。」

やんわり笑顔のナナちゃん。

「父さん、母さん、俺、ナナちゃんのこと送って行くから。」

「あぁ。分かった。」

「気をつけるんだよ。」

「あぁ。」

俺はチャリで来たからナナちゃんのことを2ケツで送ることにした。

「ナナちゃん……」

「ん?」

「手、冷たい。」

「なんか、温まらないの。」

冷たすぎだろ、これ。

色も悪いし。

「体は冷えてない?」

「うん。」

「確か……俺の手袋で良ければ、使いなよ。」

俺は入れっぱなしになってた手袋をカバンから出した。

「ありがとう!……おっきい!」

そう言って笑ってた。

俺は、何がなんでもナナちゃんのこの笑顔を守る!



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