テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第38章 ギリギリ……

美月の護衛を頼み、俺はナナちゃんをチャリに乗せて、病院へと向かった。

病院の中庭の木陰で少し水分取りながら昌樹と美月を待つ。

「ナナちゃん、大丈夫?」

「うん。」

俺の肩に寄りかかる。

「具合良くないのに、お見舞いまで来なくても良かったんじゃない?」

「だって彩月ちゃんに会うと、元気になるから。彩月ちゃんも私に会うの、楽しみって言ってたし。」

「そっか。昌樹たち来たよ。歩けそう?」

「うん。大丈夫。ありがとう。」

やんわりと笑顔になった、ナナちゃんを見て少し安心した。

そして、四人で病室に行った。

だけど、この日を境に俺はなぜか毎晩のように美月の夢を見るようになった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ