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ぜんぶ二人ではじめて

第39章 解禁日

side 七海

今日と明日は……

彩月ちゃんに昨日、会いに行った。

昌樹くんと一緒にいて、昌樹くんも明後日誕生日だから、いろいろしたいって話してた。

常に不眠が続いてる彩月ちゃんのことを私も昌樹くんもご家族も心配していて、彩月ちゃんが喜ぶこと、元気になることをと考えた。でも、彩月ちゃん、遠慮して自分の気持ち言えないみたいって父さんから聞いて…昌樹くんと一緒にいたいんじゃないかと提案したら一泊だけなら…と、特別室で過ごせることになった。だから、二人も今日は禁欲解禁かも!

私たちは今日、明日、「思う存分、愛し合ってね!」と、二人に言われて……

二人から感謝されて、嬉しかった。

でも今日、まさか、ヤスくん家に二人でいるなんて、夢にも思わなかったけど……

ヤスくん、緊張してるんだ。

私も……すごく緊張する……

なのに、一緒にお風呂入るなんて……

でも、許されるならずっとくっついていたいの。

優しく抱いてくれなくても良い。

今日と明日はバカみたいに四六時中くっついていたいの。

ヤスくんが服を脱がしてくれて、ブラとパンツは自分でってなった。

バスタオルを受け取って、巻いてからブラとパンツを脱ぐ……

ヤスくんは後ろ向いて、トランクスを脱いで、バスタオルを巻いた。

あんなに積極的だった時間もあったのに、禁欲生活はけっこうな拷問だった。

自分から言ったんだけどね。

「体、洗うよ。」

ヤスくんが椅子を用意してくれた。

「ありがと……」

チョコンと座って、バスタオルを取り、前を隠す。

ドキンドキン……

ドキンドキン……

お風呂は声に気を付けないと!

ゴシゴシ……

「痒いとこない?」

「うん。」

「はい。前は自分で洗ってね?」

「うん。ありがとう。」

ゴシゴシ……

洗って、シャワーで流し、またバスタオルを巻いた。

「ヤスくん、座って?」

「あぁ。」

「なんか……本当に緊張するね。」

「あぁ。」

ゴシゴシ……広い背中を洗う。

ヤスくんがあとは洗うよって言うから、タオルを渡して、

「ヤスくんの……好きにして良いからね。」

「何が?!」

「抱くの……。」

「……」

「優しくなくても良いよ。」

そう言った。



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