ぜんぶ二人ではじめて
第40章 関係性
雨が強くなる。
「あそこで雨宿りしよ?」
竜一くんを大きな木の下に誘った。
「うん!」
2人で走る。
「すぐやむかなぁ?」
「どうだろうなぁ?市川、濡れてるよ。拭きなよ。」
そう言って、自分のタオルを手渡す。
「竜一くんも濡れてるよ。」
「市川が先に使いな?」
「でも…」
「風邪ひくって!」
そう言って、一度手渡したタオルをとって、濡れた髪を拭いてくれる。
ドキンッ!
竜一くんの手の温かさと大きさに包まれて、胸が熱くなる。
「大丈夫?」
「う、ん。ありがとう。竜一くんも、拭きなよ。」
「あぁ。」
ガシガシ、自分の髪を拭く。
短いからすぐ乾く。
「そんなに濡れなくて良かったな。」
「そうだね。」
ドキドキ…
ポタポタ…
雨が木の葉の間から降ってくる。
濡れないようにと、少し木に近づく。
竜一くんがウィンドブレーカーを脱いだ。
雨の中から見る、この景色も素敵。
「ヤスくん、誕生日だったんだっけ?」
「うん。」
「2人でお祝いしたの?」
「うん。」
「そっか。楽しかった?」
「う、ん。」
顔色変えないで言えてるかな?
「良かったね。」
「竜一くんは、お誕生日いつ?」
「俺は5月5日だよ。」
「こどもの日だね。」
「そ。市川、濡れるから、これ、被ってなよ。」
そう言って薄手のウィンドブレーカを頭からかけてくれた。
「ありがとう。竜一くん、寒くない?」
「暑がりだから全然平気。」
竜一くんの匂いに包まれて、またドキドキする自分に戸惑う。
なかなかやまない雨にも戸惑う。
会話はなくても、どこか穏やかな空気が流れてる。それに気がついて、少し、落ち着く。
ゴロ…
え?まさか!雷?
「雷か?ここは危ないな。まだ雷遠いから、俺ん家行こう!ここからならチャリ飛ばせばすぐだよ。」
遠くに聞こえた雷をいち早く察知して、テキパキ対応する、竜一くん。
「う、うん。」
「ウィンドブレーカー敷いて、乗って?」
「うん!」
サーーーッ…
下り坂を駆け下りる。
「市川、ちゃんと捕まって?!」
「うん。」
ガシッと竜一くんのお腹に腕を回す。
雷怖い!雷嫌!
「もう着くよ。」
「うん。」
ほんとにあっという間に竜一くん家だ。
「あそこで雨宿りしよ?」
竜一くんを大きな木の下に誘った。
「うん!」
2人で走る。
「すぐやむかなぁ?」
「どうだろうなぁ?市川、濡れてるよ。拭きなよ。」
そう言って、自分のタオルを手渡す。
「竜一くんも濡れてるよ。」
「市川が先に使いな?」
「でも…」
「風邪ひくって!」
そう言って、一度手渡したタオルをとって、濡れた髪を拭いてくれる。
ドキンッ!
竜一くんの手の温かさと大きさに包まれて、胸が熱くなる。
「大丈夫?」
「う、ん。ありがとう。竜一くんも、拭きなよ。」
「あぁ。」
ガシガシ、自分の髪を拭く。
短いからすぐ乾く。
「そんなに濡れなくて良かったな。」
「そうだね。」
ドキドキ…
ポタポタ…
雨が木の葉の間から降ってくる。
濡れないようにと、少し木に近づく。
竜一くんがウィンドブレーカーを脱いだ。
雨の中から見る、この景色も素敵。
「ヤスくん、誕生日だったんだっけ?」
「うん。」
「2人でお祝いしたの?」
「うん。」
「そっか。楽しかった?」
「う、ん。」
顔色変えないで言えてるかな?
「良かったね。」
「竜一くんは、お誕生日いつ?」
「俺は5月5日だよ。」
「こどもの日だね。」
「そ。市川、濡れるから、これ、被ってなよ。」
そう言って薄手のウィンドブレーカを頭からかけてくれた。
「ありがとう。竜一くん、寒くない?」
「暑がりだから全然平気。」
竜一くんの匂いに包まれて、またドキドキする自分に戸惑う。
なかなかやまない雨にも戸惑う。
会話はなくても、どこか穏やかな空気が流れてる。それに気がついて、少し、落ち着く。
ゴロ…
え?まさか!雷?
「雷か?ここは危ないな。まだ雷遠いから、俺ん家行こう!ここからならチャリ飛ばせばすぐだよ。」
遠くに聞こえた雷をいち早く察知して、テキパキ対応する、竜一くん。
「う、うん。」
「ウィンドブレーカー敷いて、乗って?」
「うん!」
サーーーッ…
下り坂を駆け下りる。
「市川、ちゃんと捕まって?!」
「うん。」
ガシッと竜一くんのお腹に腕を回す。
雷怖い!雷嫌!
「もう着くよ。」
「うん。」
ほんとにあっという間に竜一くん家だ。