テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第46章 セカンドラブ

帽子が置いてあるコーナーを見つけて、七海が小走りで向かう。

「七海、走ると危ないよ。」

「はーい。」

「これ、可愛いじゃん。」

そう言ってツバが広めの白いハットを選ぶ。

「可愛い!被ってみるね?」

「うん。」

「どう?」

「似合う!!」

テンション上がる!

シュシュも付いてて、可愛いし、小顔の七海なら何でも合うだろうけど!

「これにするー。」

七海も気に入ったみたいだ。

「俺にプレゼントさせて?」

「いいの?」

「うん!」

「ありがとう!竜くん!」

店員さんに被ってくことを伝え、値札を外してもらって、七海にプレゼントする。

5件隣の自転車屋に歩く。

実はここは…

「こんにちは。おじさん。」

父さんの弟が経営してるところだったりする。

「おぉ!竜!チャリ、できてるぞ。…ん?」

七海に気がついた。

帽子を丁寧に取り、

「こんにちは。初めまして。市川七海と申します。」

七海が品のある挨拶をする。

「えぇ???あー…こりゃ、どうも!はじめまして。竜一の叔父の謙也です。竜、彼女?」

おじさんが被ってたキャップを雑に外しながら挨拶をした。

「あー…うん。」

照れながら答えた。

「都子!兄さん!竜が彼女連れてきた!都子、お茶持ってきて?」

奥にいたおばさんにでっかい声で伝えた。

「はーい!急いで持ってくよ。」

「なになに?竜が彼女連れて来たって?」

でっかい声につられて、奥から…

「親父…。」

ここにはよくきてるから、今いるのは不思議ではないんだけど…

「え?お父さん?」

「うん。父さん、隣のディーラーで働いてる。支店長。」

肩書きを説明する。

「竜の彼女さんですか?」

「はい。はじめまして。市川七海と申します。竜一くんにはいつもお世話になっていましゅ。」

かんだ。笑

「竜の父の慎也です。どうもはじめまして。」

そう言って親父は七海に握手を求めた。

そっと握手に応える七海。

「可愛いお嬢さんだなー、竜。」

親父にそう言われて、

「うん。」

それしか答えられない。

「お茶持ってきたよ。そんなとこに突っ立ってないで、こっちに来なさいな。」

おばさんが言う。

親父と俺と七海がおじさん夫婦の方に行き、七海がおばさんに挨拶をする。

おばさんも挨拶を返した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ