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ぜんぶ二人ではじめて

第46章 セカンドラブ

ため息交じりでおばさんが、

「七海ちゃん…ほんと、可愛いわぁ…。うちも本家もみーんな男の子ばっかりだから…女の子は良いわねー。花がある!七海ちゃん、可愛いから着飾る楽しみがあるねー。さっき被ってた帽子もよくお似合いだよ。」

出た。マシンガントーク。

「竜の母さんも昔はとーーーってもキレイでねー!今もそれなりにキレイだし、年より若く見えるけど、七海ちゃんほどじゃないわねー。」

「都子がうるさくてごめんね。」

おじさんが小声でフォロー入れる。

七海は楽しそうに話しを聞いて、おじさんにも笑顔で会釈してる。

「そういえばさっき敬一と秀一もその辺歩いてたよ!」

話題を変えようとしたのか、親父が口を挟んだ。

「あ、俺の兄貴たち。敬一が一番上で25歳。秀一が真ん中で20歳。」

俺が説明する。

「呼べばくるんじゃないか?」

「都子、電話して来いよ。あと、小夜子にも。」

「え!?母さんはいいよ。別の日にちゃんとするから!」

俺は母さんが苦手だ。

いや、好きだけど、なんつーか…リアクションが…ウザい。

奥に行って電話を始めたおばさん。

おじさんもお客さんが来たから席を外した。

親父は仕事の電話が入ったようで、電話してる。

「七海、ごめんな?なんか…急に挨拶する日みたいになっちゃって。」

「ううん。別に大丈夫だよ。」

「俺としては七海のご両親に先に挨拶したかったんだけど…」

「うちはなかなか揃わないから…。気にしないで。」

そんな会話をしていた。

お茶を飲みながら……

七海の笑顔にまた癒される。

「竜!彼女連れて来たって?」

走りながらやって来た、長男、敬一。

七海は立ち上がって、敬一の方を向いた。

「どうも!長男の敬一です!」

「市川七海と申します。はじめまして。」

「可愛い子だなー、竜ー!すげぇ可愛いな!いやー…マジで可愛いな。」

テンション上がりまくってる。

「知ってるよ。敬一、店抜けてきたの?」

「そうだよ。みやばーが来ないと一生後悔する!って言うから。これはたしかに来なきゃダメだな!いやー、会えて良かった!俺、店戻るわ。七海ちゃん、竜をよろしくお願いします!」

「あ、こちらこそ。」

そう言って敬一は帰った。

敬一は、日本料理店で板前をしていて、結婚して子供も2人いる。

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