テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第46章 セカンドラブ

side 七海

竜くんのご家族に挨拶をした。

とても緊張したけど、川崎家は、みんな仲良しだなーって思った。

彩月ちゃんのお見舞いに行って、病院を後にしようと出口に向かってる時…

「七海!」

父さんが声をかけてくれた!

「父さん!これから出張?」

「うん。そうだよ。…?」

父さんが竜くんに気がついた。

「お久しぶりです!川崎竜一です!七海さんと…お付き合いさせていただいてます!」

竜くんがそう挨拶をして、バッと頭を下げた。

「あ!確か前にうちに来たことあったよね。七海の父の寿彦です。家を留守がちにしていて、なにかと頼ってしまうと思うけど、どうかよろしくお願いします。」

父さんは留守がちなのを気にしてる。

「はい。こちらこそよろしくお願い致します。」

竜くんが答えた。

「父さん、留守がちなの、気にしすぎだよ。私は大丈夫だから。」

そう言った。

「ゴメンな、七海。ありがとう。すみれと駐車場で待ち合わせてるんだ。」

「そうなの!?陸翔と美空もいる?」

「いるよ。でもあと10分で出ないといけないんだ。」

10分か。

「じゃあ、急ぎましょう?!」

竜くんが言う。

父さんがニコニコ笑顔で、応える。

三人で走って駐車場に向かった。

「え?!七海?!」

母さんがすぐに気がついてくれた。

「母さん!陸翔、美空!」

久しぶりにちゃんと会った気がする。

「彩月ちゃんのお見舞いにきたの。そしたら父さんが気がついてくれて…そこで会ったの。」

「そう。いつもお家のこと、任せきりでゴメンね。」

「大丈夫だよ。」

「あら?七海、この方は?」

竜くんは少し後ろに下がってた。

「川崎竜一くんです。私の彼氏だよ。」

自分から紹介するのって恥ずかしい!

「川崎竜一です。お久しぶりです。」

「あー!覚えてるわ!前にうちに来たわよね!?陸翔、抱っこしてくれた!」

母さんが声をあげる。

「はい!七海さんとお付き合いさせていただいてます。よろしくお願い致します。」

「そう!七海はメンクイなのね。今日、私も寿彦さんも仕事で帰れないの。七海1人だと心配だから、竜一くんが大丈夫なら、いてあげてくれる?」

「はい。」

「七海、赤ちゃん作るのだけはまだね?」

もぉ…

「母さん!分かってるよ。」

いつもそんなことばっか言うんだから!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ