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ぜんぶ二人ではじめて

第47章 完全看護

七海が陸翔くんを脱衣場にあるソファーに寝かせる。

着替えもそこに用意してあった。

「竜くんも出る?」

背中向けたまま話しかける。

「うん!つーか、七海、入っちゃえば?」

「え?これから陸翔にミルクあげて、お夕飯の支度もしないとだよ。」

「それくらい俺がやるよ。ミルクは用意してあるの?」

「うん。今キッチンで哺乳瓶の蓋あけて冷ましてるとこ。」

「そっか。夕飯は何にするか決めたの?」

哺乳瓶は行けばすぐ分かるな。

「ううん。あるものでパパッと作っちゃおうかと思ってたから…。」

「調味料とか分かりやすいとこにある?」

「うん。分かると思うよ。根菜系はパントリーにあって、あとは冷蔵庫だよ。」

話しながら陸翔くんの着替えが終わってく。

「じゃあ、俺、テキトーだけど作っても良い?」

「本当に良いの?」

「うん。俺は全然構わないよ。それとも七海が気になる?」

「ううん。全然、そーゆーのはないけど。」

着替え終わったので、陸翔くんを覗き込む。

「じゃ、決まりな?!着替え、用意してきなよ。」

「うん!…竜くん…」

「ん?」

屈んでたところに、

「ありがとう。」

そう言って、

ちゅっ…

「七海…」

ほっぺだけど!

七海からとか!

すっげぇ嬉しい!

「えへへ。お着替え用意してくる!」

そう言って脱衣場を出て行った、七海。

陸翔くんを預かると決めた時から俺は、今夜は七海を抱くのは諦めようと思っていた。

だけど、ほっぺにちゅー1つでそんな考えは吹き飛んだ!

陸翔くんを寝かしたら…

七海の部屋に連れて行って一緒に寝るのかな?

ベビーベッド運ぶんじゃ大変だよなぁ。

ミルクを見つけて温度を確かめる。

よし!ちょうど良さそうだ。

俺は陸翔くんを抱きながらダイニングの椅子に座って、ミルクをあげた。

ゴクゴク…すげぇ勢いで飲んでいく陸翔くん。

足りるのか?

パタパタ…

七海の足音が聞こえた。

「じゃあ、入ってくるよ?」

「うん。いってらっしゃい!あ!陸翔くん、ミルク、足りる?」

「足りなさそうだったら、50だけあげて?」

「了解!ごゆっくり。」

「ミルクの作り方は大丈夫?」

「大丈夫だよ。あ!七海!」

「ん?」

「もう一回して?」

ほっぺを膨らませておねだりしたら、

「あとでね?!」

と。

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