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ぜんぶ二人ではじめて

第47章 完全看護

真っ赤になってる可愛い七海。

風呂へと向かって行った。

陸翔くんは、ミルクをほぼ飲み終えたところで、うとうとしてきた。

「ゲップしないとなー。」

そう言って背中をトントン軽く叩く。

飯、どうするかなー?

七海も好き嫌いないからあんまり考えなくていっか。

ゲェェ…

「お!良いの出たな。…今にも寝そう!おやすみ。」

陸翔くんがうとうとしてる。

そーっとソファーに移動させて、様子を見る。

寝るのも時間の問題だな。

俺はそっと離れて、自分が水を飲む。

ついでに冷蔵庫などを確認する。

卵、納豆、豚肉、鶏肉、明太子、レタス、キャベツ、人参、大根、ジャガイモ、玉ねぎ…

いろいろあるなー。

賞味期限が一番近いのにするか。

明太子と卵で卵焼き!

キャベツと玉ねぎ炒めて、豚肉の生姜焼き!

あとは、味噌汁でも作るか!

飯は炊いてあるかな?

おっ!さすが、七海!飯はあと30分で炊ける。

本当良い女だよなぁ。

陸翔くんを作業してても見える位置にいるか確認し、万が一寝返りしても転がらないようにクッション置いたりして、俺は、作業に取り掛かった。

七海の風呂は長いしな。

何度諦めようと思っただろう?

出会ったあの日から、七海と同じ学園だとわかっても話なんてできなくて…悔しいのに、憶えてないかもしれない…そう思った方がラクだったから、逃げた。

ヤスくんと付き合ってるって分かった時…

あれは痛かったなぁ。

泣いたもんな、俺。

それで初めて、誰にも渡したくなかったんだって気がついて…

ようやく手に入れられた!

俺はあんまり喜怒哀楽は激しくない。

だけど、七海が俺のことを選んでくれた時、本当に嬉しかった。

安心した。

あの出会った日の俺にやっと笑えるなって言える。前に進めるなって…

そんなことを思いながら、料理を作る。

料理だって、七海が得意だから興味を持ったんだ。役に立ちたくて…

いつか、七海と一緒にこれを作りたいとか、食べてもらいたいとか、美味しいねって笑いながら…

食後には2人でテレビでも観ながら、七海に膝枕なんかしてもらったら最高だなとか…

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