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ぜんぶ二人ではじめて

第47章 完全看護

「とっても美味しかった。ご馳走さまー!」

私がそういうと、

「お粗末さまでした。」

と、竜くん。

ずっとにこやかだけど、やっぱり目を合わせてくれない。

2人で後片付けをさっさと済ませて、私が陸翔を抱っこして、ポットと哺乳瓶とミルクとお着替えとオムツを竜くんが持ってくれて、私の部屋に…

なんだかやっぱりドキドキする!

竜くんと…昨夜、激しく…したから…だけど、今日は陸翔がいるから…

パタン…

ドアを開けて閉める。

「歯磨きしてこよっか!」

妙なテンションで伝える。

「あ、うん!」

部屋にある洗面所で並んで歯を磨く。

やっぱりドキドキする!

歯磨きしてたら陸翔が起きた!

急いでうがいをして、

「オムツ見ちゃうねー。」

そう言って先に洗面所から出る。

「うん。ミルク、作るよ。」

竜くんもうがいして、早く来て手伝ってくれる。

「ありがとう。ミネラルウォーター、冷蔵庫にあるから、少し入れて?」

「うん。」

「あ…」

陸翔がうんちしてたー!

♪♪♪♪♪〜

私の携帯が鳴った!

「あ。竜くん、誰からか見てくれる?」

調合してくれてる竜くんにお願いする。

「うん。……七海のお母さんみたいだよ。」

「ごめんね?今、陸翔うんちだから手が離せないの。出てもらえる?」

「良いよ。…はい?竜一です。七海さん、今、陸翔くんのオムツ替えてて手が離せないので、代わりに出ました。…陸翔くん、元気になってきましたよ。熱、もう下がりました。…いえいえ。明日の体育祭は午後からなので大丈夫ですよ。…はい。ちょっとお待ちください。…七海、電話、出れそ?」

「もうちょっと。あ、ありがとう。」

竜くんが受話器を耳に当ててくれた。

「母さん、ごめんね。陸翔うんちで。」

「“ありがとねー。熱も下がったんだって?”」

「うん!平気だよ。竜くんがいろいろ手伝ってくれて、本当にすごいの!病院にも行ってから帰ってきたの。塩野先生にあったよ。」

「“そっかぁ!病院にいたんだもんね!塩野先生、元気だった?”」

「うん!解熱剤もらったけど、使わなくて済みそうだよ。」

「“良かったぁ!明日、体育祭だよね?午後からなの?”」

「うん。午後からだよ。午前中は先生たちの会議だから。母さん午前中に帰ってこれるんでしょ?」

「“うん!大丈夫。”」

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