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ぜんぶ二人ではじめて

第7章 揺れる想い

「一音一音に想いを込めれば自然とうまく吹けるよ。」

なんてまたクールに答えた。

「一音一音か。そっかぁ。放課後のテスト、頑張ろうね!」

ニコッ

可愛い!

本当に可愛い!

市川さんの笑顔、本当に可愛い!

オレ、顔、赤くなってないかな?

その時、昌樹が話しかけてきた。

「ヤスくん、吹奏楽の、今日だよね?」

「あぁ。」

なんだよ。邪魔するなよ。

そう思いながら、いつも通りに返す。

「市川さんもフルート志望だっけ?」

市川さんにも気軽に話しかける。

「そうなの。緊張しちゃう!」

そう言って市川さんが顔を両手で覆った。

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