
憧れの二人は女王様と召使い?
第4章 告白
「いらっしゃいませお客さま、今日は何をお探しで?」
店員が店に入った途端はなしかけてきた。
必ず買ってもらいますよ。的な?
そんなん買う買わないにしても話しかけられるの大体の人苦手でしょ
「特に決まってないの。だから真剣に見ておきたいから黙ってくれるかしら?」
そういいつつ私は微笑んだ
黒い黒い微笑みをね……ふっふっふっ……
「か、かしこまりました…」
店員はそそくさ、逃げるようにレジへ戻って行った
これで心置き無く見れる
私は片っ端から見ていった
ダイヤ
サファイア
ルビー等の宝石
それらが
指輪やネックレス、ブレスレットにあしらわれている
どれも綺麗だけどな…
なんつうか…ブランドものってどっか
ばばぁ臭いのよね
若い者は買えないからとか、差別かしら?
帰った方が良さそう…
「帰るわ…よ……」
慧人にそう伝えようと後ろから近づくと
何かを真剣に見ている
「時計?」
「あ、うん…そういや、持ってないなって……」
彼が見ていたのは
シンプルな腕時計。
「ふーん?まあまあなセンスかな?」
「あ、あはは……」
「買おうとか思ってる?そこまで高くないもんね」
まあブランドものだから万なんか安くてもいくけどね
「そうなんだよな!頑張ったら手が届きそうなんだよ!でも今は持ち合わせてなくて
また今度かな…」
ふーん
「すいませーん。この腕時計買います。」
「え!い、いいよ麻理恵さん!こんな…」
「勘違いしないでよね?これは私がつけるから。あんたにもったいないから買われる前に買っただけよ。」
「でもそれ、男物…」
「いいの!買うって言ったら買うのよ、私は」
慧人は少し悲しそうな顔をした
時計くらいでそんなにならなくても
「ありがとうございます。お支払はあちらでお願いします。」
そう思ってるとさっきの店員さんが来てくれた。
「あんた、店の外で待ってて。」
慧人にそう言って私は会計をした
「カード一括で。」
もちろん私も突然買い物するなんて計画に無かったから
カードで支払う
「かしこまりました。」
「あとこれ……」
「はい、少々お待ちください」
「お願いね」
