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moonLight CAT❤︎

第2章 @第1幕 精気摂取と三角関係。

わたしが言うと、ろーずも呆れ笑いを浮かべながら。
「そうフィ!・・・まあ、みーなが言うなら仕方ないから首筋からの摂取は認めよう」
「・・・」
ヴァンツは目を丸くして、ろーずとわたしを交互に見た。そして何故か小さく吹き出したあと、お腹を抱えて大笑いする。
「っ、はははは!!いや、本当に愚かな。自分から身を差し出すか」
「言い方!!身を差し出す訳じゃないわ。・・・あんたさ、最小限の活動しかしていないでしょ?」
ぴくり。
わたしの指摘に明らかに動揺の色を見せた。やっぱり、ね。
「いくら淫魔とは言え、生きているわ。それなのにツマラナイ思いばかりして死んでいくのは、さすがに哀れよ」
「だね。起きて、ご飯食べて寝て。それだけじゃつまらないもんね!」
「・・・みーなって、何だかんだ言いながら甘いのよ。大人しく従ったら?ヴァンツさん」
「・・・ああ。ありがとう。助かる」
「どういたしまして。で、今吸っちゃう?」
「・・・色気もなんもねー」
「う、うるさいっ。今吸うか聞いて」
わたしを無視して、ヴァンツは立ち上がり、わたしの横に歩み寄る。そして腕をつかみ力強く引き寄せて。
「後悔するなよ。みーなが言ったんだ。『首筋』から、と」

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