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moonLight CAT❤︎

第1章 ぷろろーぐ

「あっ、みーな。お財布忘れてるわよ」
ナイスタイミング、ティア!ひょっこり現れたティアに助けを求めようと、手を伸ばした。でも、わたしはとんでもない間違いを犯してしまっている事に、まだ気づいていない。
「まあ大変!今行くわ!」
「へ」
在ろう事か、頼りになるはずのティアも、わたしたちを引き込もうとしている空間に飛び込んできた。さよなら!!平穏な日々!!
「なんで引っ張ってくれなかったの!」
「だって!咄嗟に思いついたのが、『飛び込む』だったのよ!」
「フィーも!」
仕方ない。この子たちには罪はないし。とにかく覚悟を決めるしかない、よね!
「じゃあ、良い?逸れないようにちゃんと掴まっていて!時空の迷宮に放り出されたら終わりだからね!」
「・・・時空の迷宮・・・様々な時間、空間の狭間の場所よね、確か!」
ティアが妙に説明口調でわたしに問うた。いや、確かにそうだけど。なんで説明口調なんだろう・・・
そんな事をしているうちに、激しい激流に飲まれていく感覚が体を襲う。気持ち悪い・・・っ、全く、普通の生身の人間なら時空の流れに耐えられず破裂するわよ、こんな手荒な引き寄せ方!
人が愚痴るのを無視して。
わたしたちは時空の流れに飲まれてしまったーーーー・・・


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