moonLight CAT❤︎
第1章 ぷろろーぐ
「ーーなにしてる?」
不意に背後からかけられた声に、ばっと振り返った。そこにいたのは黒髪に銀色のメッシュが入った短髪の美青年が怪しむような視線をこちらに向けていた。
「・・・散歩」
「・・・淫魔島の砂浜を、か?悠長なものだな」
「・・・やっぱり、ここは淫魔島なんだ」
「ああ。・・・知っていながら呑気なものだな。襲って欲しかったのか、単なるバカか」
ふっ、と明らかに人を小馬鹿にしたような態度を取るイケメンに、わたしは憮然とした態度で言い返した。
「そうね。異性の夢に取り付いて精気吸うだけしか能がない最下級の魔物風情よりはマシなバカ、ってことにしておいてくれない?」
「・・・ああ、みーなスイッチ入っちゃった」
「イケメン嫌いだから・・・ねぇ」
関わらないでおこう、と決め込んだ二匹は、やけに楽しそうにしているわたしを見やり、飽きれたため息を漏らしていた。
一方、まさか言い返されると思っていなかったのか、淫魔の青年は明らかに苛立った様子で近づいてきた。
不意に背後からかけられた声に、ばっと振り返った。そこにいたのは黒髪に銀色のメッシュが入った短髪の美青年が怪しむような視線をこちらに向けていた。
「・・・散歩」
「・・・淫魔島の砂浜を、か?悠長なものだな」
「・・・やっぱり、ここは淫魔島なんだ」
「ああ。・・・知っていながら呑気なものだな。襲って欲しかったのか、単なるバカか」
ふっ、と明らかに人を小馬鹿にしたような態度を取るイケメンに、わたしは憮然とした態度で言い返した。
「そうね。異性の夢に取り付いて精気吸うだけしか能がない最下級の魔物風情よりはマシなバカ、ってことにしておいてくれない?」
「・・・ああ、みーなスイッチ入っちゃった」
「イケメン嫌いだから・・・ねぇ」
関わらないでおこう、と決め込んだ二匹は、やけに楽しそうにしているわたしを見やり、飽きれたため息を漏らしていた。
一方、まさか言い返されると思っていなかったのか、淫魔の青年は明らかに苛立った様子で近づいてきた。