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リモーネ

第1章 オリーブ

俺が呆然としていると先に更衣室へ向かったかえで先輩が袴だけジャージに着替えるという変な姿のまま戻ってきて、

「こらぁーセナちゃん。
いっちゃんの言うこと聞かなきゃだめでしょー!
いっちゃん、主将なんだからぁー。」

じゃあ、いっちゃんって呼ぶの止めましょうよと突っ込みたくなったが、無視して、

「すみませんでした。着替えてきます。」

と言い、かえで先輩をおいて更衣室へと戻った。

更衣室までの短い距離で俺が考えていたことは、
なんでこんな雰囲気の部活が県のベスト8よりも上にいるんだ
ということだった。


そもそも俺がこの高校に来たのはこの剣道部に憧れの人がいたからだ。

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