リモーネ
第2章 一輪草
「どうしたんですか?」
俺が驚いた表情のまま固まってるかえで先輩に話しかけると、かえで先輩はなにか良いことを思い付いたような、とても生き生きとした表情で俺の名前を呼んだ。
「セナちゃん!」
「はっ…はい!?」
あまりのかえで先輩の勢いに驚いてしまった。
「俺の高校においでよ!県立第二!」
そして突然高校勧誘のような部活勧誘のような発言をした。
…あれ、でも、県立第二ってたしか…。
「偏差値的には60ちょいかなぁ~」
だよなぁ。おれ、確かこないだの模試で偏差値48とかだった気が…。
「あ、いや、偏差値、足りないです…。」
これから偏差値を12も上げるなんて、ちょっと無謀な気がする。
「偏差値足りないって?んなもん今からあげれば良いんだよ!」
にかっとしながら、堂々と言いきったかえで先輩に、俺ははっとした。
「する前から諦めんな。
高校入試なんて簡単だ。
大学入試に比べれば模試みたいなもんだよ。
俺はまだ大学入試なんて受けたことがないけど、人の見てたら分かる。」
なんで俺は今日初めて会ったような人に説教されているのだ。と少しの苛立ちを覚えながら、なぜか心に響いてきて、どこか冷静にあぁこの人は初対面の相手の俺なのに、正直にダメなところを教えてくれているんだな。と感じてもいた。
「…かえで先輩。」
まだ高校入試について語ってたかえで先輩は俺の呼びかけに、ん?と話を中断して耳を傾けてくれた。
「俺、がんばります。
県立第二、行きます。
そんで、剣道部に入って、かえで先輩みたいな剣道します。」
俺はこんなに短時間で何かを決断するのは初めてだなと思いつつ、かえで先輩に決意表明をする。
「おー!やったぁ!まじか!がんばれ!」
話の腰を折られたにも関わらず、笑顔で素直に俺の決意表明を応援してくれるかえで先輩を見て、
あぁ、こんな感じの、明るい人になりたいな。
なんて思いながらはい!と返事をした。
俺が驚いた表情のまま固まってるかえで先輩に話しかけると、かえで先輩はなにか良いことを思い付いたような、とても生き生きとした表情で俺の名前を呼んだ。
「セナちゃん!」
「はっ…はい!?」
あまりのかえで先輩の勢いに驚いてしまった。
「俺の高校においでよ!県立第二!」
そして突然高校勧誘のような部活勧誘のような発言をした。
…あれ、でも、県立第二ってたしか…。
「偏差値的には60ちょいかなぁ~」
だよなぁ。おれ、確かこないだの模試で偏差値48とかだった気が…。
「あ、いや、偏差値、足りないです…。」
これから偏差値を12も上げるなんて、ちょっと無謀な気がする。
「偏差値足りないって?んなもん今からあげれば良いんだよ!」
にかっとしながら、堂々と言いきったかえで先輩に、俺ははっとした。
「する前から諦めんな。
高校入試なんて簡単だ。
大学入試に比べれば模試みたいなもんだよ。
俺はまだ大学入試なんて受けたことがないけど、人の見てたら分かる。」
なんで俺は今日初めて会ったような人に説教されているのだ。と少しの苛立ちを覚えながら、なぜか心に響いてきて、どこか冷静にあぁこの人は初対面の相手の俺なのに、正直にダメなところを教えてくれているんだな。と感じてもいた。
「…かえで先輩。」
まだ高校入試について語ってたかえで先輩は俺の呼びかけに、ん?と話を中断して耳を傾けてくれた。
「俺、がんばります。
県立第二、行きます。
そんで、剣道部に入って、かえで先輩みたいな剣道します。」
俺はこんなに短時間で何かを決断するのは初めてだなと思いつつ、かえで先輩に決意表明をする。
「おー!やったぁ!まじか!がんばれ!」
話の腰を折られたにも関わらず、笑顔で素直に俺の決意表明を応援してくれるかえで先輩を見て、
あぁ、こんな感じの、明るい人になりたいな。
なんて思いながらはい!と返事をした。