神様の願い事
第3章 変化
和「ってもぅ、俺の事はいいんだって(笑) 今は大野さんの話でしょ」
潤「そうだね(笑) んで、何か心当たりある?」
和「恋してるかどうか?」
潤「うん」
特にそんな雰囲気も見えないし。
和「してたらもっと、色気出てるんじゃない?」
潤「色気? 無くはないでしょ。だってこの間のリーダーなんて」
和「や、あれは可愛いだけじゃん。コドモと一緒だよ。俺が言ってるのはもっとこう、雰囲気みたいな、さ」
潤「あ~ なるほどね」
うんうんと頷く潤くんは、何やら急にいかがわしい表情をした。
潤「や、だけど」
和「うん?」
潤「あれも相当...」
和「まあ、いわゆる萌えだよね(笑)」
潤「そうそれ。やっぱあの猫耳がセコいんだよな」
和「撫でたらなんかふにゃふにゃになるしね(笑)」
翔「なにが?」
潤「や、だからリーダーの...」
え、俺聞き直して無いけど。
翔「智くんの?」
この声はまさか。
翔「智くんの、なに?」
潤「って、翔さんっ!?」
翔「え、何っ、なんでそんな驚くのっ」
急に後ろからにょきっと顔を覗かせた翔さんに驚いて、俺はもちろん潤くんまで仰け反った。
和「...ちょっともぅ、いきなり出てこないでよ~」
翔「や、だって。打ち合わせ終わったから呼びに来たんだけど…。気、遣わせたかなと思ってさ」
親切にも廊下に出て待っていた俺達を呼びに来てくれたんだ。
なのにこんな隅っこでコソコソやってるから不思議に思ったんだろう。
それで足音を消して、俺達に忍び寄って来たんだ。
翔「で、智くんがどうしたって?」
和「え」
翔「智くんの話してたんじゃないの?」
潤「や、てか。...翔さん、どこから」
翔「ふにゃふにゃになるしねってトコから」
良かった。まだバレて無いみたいだ。
和「あ~だから、大野さんの笑顔って、ふにゃふにゃで可愛いねって」
翔「ああなんだ。そんな話か(笑)」
潤「そうそう、そんな話」
こんな時翔さんは助かる。
何故なら、賢いけどなかなか単純だから。
翔「ふふっ、確かにあの笑顔、いいよね」
潤「でしょ?」
翔さんは、潤くんに肩を抱かれてニコニコと廊下を歩く。
そんな翔さんからは、ほんの少し相葉臭が漂ってた。