
神様の願い事
第4章 誤解
《sideS》
あ、相葉くんの任務を遂行するのを忘れた。
翔「そこ座ってて」
ごめん相葉くん。だけど智くんが。
翔「コーヒーでいい?」
しょんぼりするんだ。
智「うん...」
怒りすぎたかな。
眉を下げて唇をツンと尖らせて。
俯いたままソファーにちょこんと座ってる。
翔「さっきはごめん。怒りすぎた...」
智「いや、翔くんが謝る事じゃ」
コーヒーを智くんの前に置くと同時に謝りの言葉を口にした。
智「俺が悪かったんだよ」
一度は目線を上げて俺と目を合わせたものの、また視線を床に落として。
その顔がしょんぼりとして可哀想で、俺は自己嫌悪に陥る。
智「...前に翔くんに言われたよね? “不用心すぎる”って。なのにまた同じ事してさ。怒るの当たり前だよね」
確かにあの時も、俺は仁王立ちして智くんに昏昏と言い聞かせたんだ。
だってこの人は人を疑う事を知らない。
だから俺は心配で、なんとか危機管理能力を持って欲しくて説教をした。
翔「もう怒ってないよ」
智「...でも呆れたでしょ。だって情けない顔してる...」
智くんの隣で、そのしょんぼりする顔を見ていた。
すると智くんの手が俺の頬に伸びて。
智「あ...」
だけど触れる前にその手はピタッと止まった。
智「ごめん、洗面所貸してもらっていい?」
翔「あ、うん」
止めた手をスッと引っ込めて、ほんの少し眉間に皺を寄せた。
智「タオルもいい? 小さいのでいいから」
翔「ん」
智「コッチだよね?」
タオルを探す俺の背後から声が聞こえた。
誘導してやろうと思ったのに智くんはスタスタと洗面所に向かって。
翔「あれ...、場所わかる...?」
智「え? うん」
智くんが俺の家に来るのは初めてなのに。
そう言えば初めての家に上がるのに緊張もしていなかったようだし、キョロキョロと辺りを伺う事もしていなかった。
翔「はい、タオル...」
智「ありがと」
まるで知っているかのように迷う事無く智くんは洗面所に辿り着く。
その事に、俺は少し違和感を覚えた。
あ、相葉くんの任務を遂行するのを忘れた。
翔「そこ座ってて」
ごめん相葉くん。だけど智くんが。
翔「コーヒーでいい?」
しょんぼりするんだ。
智「うん...」
怒りすぎたかな。
眉を下げて唇をツンと尖らせて。
俯いたままソファーにちょこんと座ってる。
翔「さっきはごめん。怒りすぎた...」
智「いや、翔くんが謝る事じゃ」
コーヒーを智くんの前に置くと同時に謝りの言葉を口にした。
智「俺が悪かったんだよ」
一度は目線を上げて俺と目を合わせたものの、また視線を床に落として。
その顔がしょんぼりとして可哀想で、俺は自己嫌悪に陥る。
智「...前に翔くんに言われたよね? “不用心すぎる”って。なのにまた同じ事してさ。怒るの当たり前だよね」
確かにあの時も、俺は仁王立ちして智くんに昏昏と言い聞かせたんだ。
だってこの人は人を疑う事を知らない。
だから俺は心配で、なんとか危機管理能力を持って欲しくて説教をした。
翔「もう怒ってないよ」
智「...でも呆れたでしょ。だって情けない顔してる...」
智くんの隣で、そのしょんぼりする顔を見ていた。
すると智くんの手が俺の頬に伸びて。
智「あ...」
だけど触れる前にその手はピタッと止まった。
智「ごめん、洗面所貸してもらっていい?」
翔「あ、うん」
止めた手をスッと引っ込めて、ほんの少し眉間に皺を寄せた。
智「タオルもいい? 小さいのでいいから」
翔「ん」
智「コッチだよね?」
タオルを探す俺の背後から声が聞こえた。
誘導してやろうと思ったのに智くんはスタスタと洗面所に向かって。
翔「あれ...、場所わかる...?」
智「え? うん」
智くんが俺の家に来るのは初めてなのに。
そう言えば初めての家に上がるのに緊張もしていなかったようだし、キョロキョロと辺りを伺う事もしていなかった。
翔「はい、タオル...」
智「ありがと」
まるで知っているかのように迷う事無く智くんは洗面所に辿り着く。
その事に、俺は少し違和感を覚えた。
