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神様の願い事

第5章 混乱



てな事で、俺はニノを見ながらクスクスと笑っていた訳だけど。


潤「あ」


ここに、明らかに平和とは程遠い顔をした人間がひとり。


雅「...なにしてんの?」


俺より背の低いニノを見下ろしてたから気付かなかった。
ふと視線を上げたら、そのニノの背後に真顔の相葉さんが立っていたんだ。


潤「相葉さん」

和「あ、おはよ」


まだフォローしてなかったのか。明らかに疑惑の目を向けられている。


雅「おはよう...」

和「なに? 変な顔して」


わかってるくせに。ニノは結構意地悪な事を言う。


雅「そっちこそ」

和「へ?」

雅「そんなくっついて笑い合うなんて、楽しそうだね?」


お? 相葉さんもなかなか言うな。


和「別に笑い合ってなんか無いよ。笑ってたのは潤くんだけじゃん」

潤「え、俺?」


俺のせいかよ。ニノはちらっと俺を見上げるし、相葉さんの視線は俺に来るしどうしろってんだ。


潤「や、なんか中がね」

雅「中?」

潤「そう、楽屋の...」


ガチャ


智「なにやってんの?」


楽屋の前でボソボソと喋っていたらふとドアが開いて、リーダーが隙間から顔を出した。


和「おーのさん」

智「おはよ。入んないの?」

潤「あ、入る」


助かった。
ほっと胸を撫で下ろして楽屋に入る。
すると少し赤い顔をしてソファーに座る翔さんと目が会って。


翔「な、なんだよ」

潤「や、別に?」


さっきの光景はなんだったんだろうな、なんて意識を飛ばしてたらニノは居なくなってるし。


翔「あれ? ニノと相葉くんは? 今いたよね?」


捕まったんだな。

まあいいか。取り敢えず変な誤解は解いといてもらわなきゃ。


潤「あ~どっか行ったみたい...てか、なんで赤いの?」

翔「えっ」


で、コッチは。

相葉さんの事はニノに任せとけば大丈夫だろうけど、コッチはなんだかな。

リーダーは既にいつものようにぼーっとし始めてるし。

ひょっとしてこれは、俺が見とかなきゃ駄目なんじゃないか?



ったく。ウチの年長組は一体何をやってんだ。







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