
神様の願い事
第1章 不思議な噂
《sideS》
神様を拾ったかもしれない。
どうしよう。
「きったないなあ。なんなのこの家」
翔「あ、すいません」
「ま、いいや。早くアレちょうだい♪」
ここの所智くんと会ってなかった。
各々で仕事してたから会う機会が無かっただけなんだけど、それでも明日は皆でやる仕事だから会えるなと思って過ごしてたんだ。
だけど今日のZERO終わりに。
1通のメールが入っていた。智くんから。
それもいつもの事なんだけど、何故かそのメールを見たら凄く寂しくなって、会いたくなって。
なんでなんだ、どうしてなんだ誰か教えてくれと思っているうちに、俺は廃れた商店街をさまよっていたんだ。
翔「まだ呑むんですか…?」
「ん、アレうまかった」
見た目は猫だ。
真っ黒でしなやかで、小さくて可愛らしい普通の猫。
まあ今は少し酔ってふらついてるけど。
翔「猫って酒飲めるんだ…」
「神様だからね」
だけど話ができる。
翔「はい、どうぞ」
「んふ、ありがと♪」
まさか猫だなんて思ってなかったから、俺は酒を持って行った。
でもその姿を見て、しまった、コレは駄目だったなと思ってたら、呑みたいとか言うから。
「あれ? さっきと味違うよ」
翔「え? そんな事は…」
「あ、そっか。お皿だからだ」
皿に入った酒を呑むのをやめて、俺の掌をペロペロと舐める。
翔「うひゃ、く、くすぐった」
「やっぱそうだ。さっきみたいにしてよ」
可愛い顔でゴロゴロと喉を鳴らしながら俺の腕にすり寄る。
俺は動物はあまり得意ではないけど、その姿は思わず愛しいと感じてしまった。
翔「これでいいの…?」
「ん♪」
ペロペロと俺の掌に入った酒を舐める。
それはそれはとても美味しそうに。
「ぷはぁ~、んまいねコレ」
神様は満足そうだ。
「あ、そうだ」
翔「なに?」
「聞くの忘れてたね。僕に何かお願いがあったんでしょ?」
願い、と言う程でも無いけれど。
誰かに聞きたかった。
教えて欲しかったんだ。
この感情が、何かって事を。
神様を拾ったかもしれない。
どうしよう。
「きったないなあ。なんなのこの家」
翔「あ、すいません」
「ま、いいや。早くアレちょうだい♪」
ここの所智くんと会ってなかった。
各々で仕事してたから会う機会が無かっただけなんだけど、それでも明日は皆でやる仕事だから会えるなと思って過ごしてたんだ。
だけど今日のZERO終わりに。
1通のメールが入っていた。智くんから。
それもいつもの事なんだけど、何故かそのメールを見たら凄く寂しくなって、会いたくなって。
なんでなんだ、どうしてなんだ誰か教えてくれと思っているうちに、俺は廃れた商店街をさまよっていたんだ。
翔「まだ呑むんですか…?」
「ん、アレうまかった」
見た目は猫だ。
真っ黒でしなやかで、小さくて可愛らしい普通の猫。
まあ今は少し酔ってふらついてるけど。
翔「猫って酒飲めるんだ…」
「神様だからね」
だけど話ができる。
翔「はい、どうぞ」
「んふ、ありがと♪」
まさか猫だなんて思ってなかったから、俺は酒を持って行った。
でもその姿を見て、しまった、コレは駄目だったなと思ってたら、呑みたいとか言うから。
「あれ? さっきと味違うよ」
翔「え? そんな事は…」
「あ、そっか。お皿だからだ」
皿に入った酒を呑むのをやめて、俺の掌をペロペロと舐める。
翔「うひゃ、く、くすぐった」
「やっぱそうだ。さっきみたいにしてよ」
可愛い顔でゴロゴロと喉を鳴らしながら俺の腕にすり寄る。
俺は動物はあまり得意ではないけど、その姿は思わず愛しいと感じてしまった。
翔「これでいいの…?」
「ん♪」
ペロペロと俺の掌に入った酒を舐める。
それはそれはとても美味しそうに。
「ぷはぁ~、んまいねコレ」
神様は満足そうだ。
「あ、そうだ」
翔「なに?」
「聞くの忘れてたね。僕に何かお願いがあったんでしょ?」
願い、と言う程でも無いけれど。
誰かに聞きたかった。
教えて欲しかったんだ。
この感情が、何かって事を。
