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神様の願い事

第6章 名探偵

《sideO》



潤「どうした? 今日元気無いね」

智「そう...?」

和「ぐったりしちゃってさ。尻尾もだらんとしてるよ?」


翔くんと相葉ちゃんはコソコソと逃げるように撮影に行った。
俺はと言えば、残された三人でソファーに転がってる。

まあ、転がってるのは俺だけだけど。


潤「そろそろ呼びに来るんじゃない?」

和「だね。引っ込めないと」

智「ん~...」


駄目だ。力が入らない。
と言うか、なんの気力も湧きやしない。


潤「や、引っ込んでないし」

智「んじゃ触んないでよ」

和「もぅ、耳まで垂れ下がっちゃって...。本当どうしたの...」


ガチャ


雅「リーダーお待たせっ」

和「あ」


転がる俺の両隣に二人が腰掛けて、今まさに猫の名残を引っ込めようとしていたところだった。


潤「やべ」

雅「え? なに?」


その二人が、俺を隠すように覆い被さる。


雅「どうした...、ちょ、ニノどけって」

和「あっ」


その二人を掻き分け、相葉ちゃんが顔を出した。


雅「...ん?」

潤「あ~あ...」

雅「え、なに、なんで」

和「これはまずいよ...」


バチッと視線が合った相葉ちゃんは、目をぱちくりして。


雅「神様、どうしてここに...?」


とんでも無い一言を放った。


和「は?」

潤「神様...?」


ぱちくりした目を擦り、未だまじまじと俺を見る。


和「神様って、何言ってんの」

雅「え、だって、神様でしょ?」


そう言うと、相葉ちゃんは俺の頭に手を伸ばし猫耳を撫でる。


智「んふ」

雅「ほら、やっぱそうじゃん。コレ本物でしょ?」

潤「や、本物...だけど、だからって」

雅「なる、リーダーと猫って、そういう事か」

和「あ」

潤「え?」

和「ごめ、ちょっと口が滑っ...」


松潤は、肩を竦めて口を噤んだニノと、目をぱちくりさせる相葉ちゃんを見比べる。


潤「ニノが口を割るなんて珍しいな...」


その言葉にニノと相葉ちゃんは顔を赤くしたけど。


そんな事よりも。


今の爆弾発言、どうやって誤魔化そうか。






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