神様の願い事
第6章 名探偵
《sideO》
智「仲間だからこそ出来ない、か...」
雰囲気が良くなって早々に俺は帰ってきた。
折角キスの事も謝って気まずい空気も無くなったと言うのに、隣の翔くんから香るんだ。
あの、ドキドキする香りが。
智「まあ、そりゃそうだろうな」
不意に鼓動が暴れる時があった。
その前はチクッと痛みすら感じたと言うのに。
智「ふざけて言う時はあっても、本当にするとなると...」
痛くなったり跳ねたりと、俺の心臓は忙しかった。
折角気まずさを消したというのに俺があれじゃ。
また話せなくなって、変な空気を出しそうだと思った。
だから俺はとっとと引き上げて来たんだ。
智「いやいやいや、想像できねぇ」
そんな俺はベッドに転がり、翔くんの言葉を思い返していた。
「なにが出来ないんじゃ?」
智「あ...? こんのじじぃ」
「へ」
智「翔くんに何したんだよ」
ニノだろ、松潤だろ、相葉ちゃんだろ、やっぱどう考えたって出来ない。
だってコンサートの時のような可愛いキスじゃない。
あんなのどんだけ濃厚なんだか...。とか思ってたらジジイが出てきた。
「別に何も?」
智「嘘つけ。夢に出ただろ。んで、変なお守り置いてったじゃんか」
「ああ、あの肌守り」
姿を見せないジジイを睨みつけてやる。
ぐるぐると辺りを見回し、おもいっきり凄んでやった。
智「なんなんだよあの肌守り。なんであんなの翔くんに渡したの」
「駄目だったかの?」
智「駄目に決まってんじゃんっ」
俺にしては珍しく声を荒げた。
そのせいか、鏡が少しガタッと震えた気がした。
「キッカケになればと思っただけなんじゃが…」
智「なんの」
「なんのってそりゃあ...」
様子を伺っているのか、鏡の中のじいちゃんは少し声のトーンを落とした。
「なにも、無かったかの...?」
智「あったよっ、大ありだわっ」
「おおお」
こっちは憤慨していると言うのに。
何故かじいちゃんは感嘆のどよめきを上げた。
「で?で? 何があったんじゃっ?」
なんだそのワクワクした声。
まるで女子高生のようなじいちゃんの鏡に、俺は一発だけゲンコツを喰らわせた。
智「仲間だからこそ出来ない、か...」
雰囲気が良くなって早々に俺は帰ってきた。
折角キスの事も謝って気まずい空気も無くなったと言うのに、隣の翔くんから香るんだ。
あの、ドキドキする香りが。
智「まあ、そりゃそうだろうな」
不意に鼓動が暴れる時があった。
その前はチクッと痛みすら感じたと言うのに。
智「ふざけて言う時はあっても、本当にするとなると...」
痛くなったり跳ねたりと、俺の心臓は忙しかった。
折角気まずさを消したというのに俺があれじゃ。
また話せなくなって、変な空気を出しそうだと思った。
だから俺はとっとと引き上げて来たんだ。
智「いやいやいや、想像できねぇ」
そんな俺はベッドに転がり、翔くんの言葉を思い返していた。
「なにが出来ないんじゃ?」
智「あ...? こんのじじぃ」
「へ」
智「翔くんに何したんだよ」
ニノだろ、松潤だろ、相葉ちゃんだろ、やっぱどう考えたって出来ない。
だってコンサートの時のような可愛いキスじゃない。
あんなのどんだけ濃厚なんだか...。とか思ってたらジジイが出てきた。
「別に何も?」
智「嘘つけ。夢に出ただろ。んで、変なお守り置いてったじゃんか」
「ああ、あの肌守り」
姿を見せないジジイを睨みつけてやる。
ぐるぐると辺りを見回し、おもいっきり凄んでやった。
智「なんなんだよあの肌守り。なんであんなの翔くんに渡したの」
「駄目だったかの?」
智「駄目に決まってんじゃんっ」
俺にしては珍しく声を荒げた。
そのせいか、鏡が少しガタッと震えた気がした。
「キッカケになればと思っただけなんじゃが…」
智「なんの」
「なんのってそりゃあ...」
様子を伺っているのか、鏡の中のじいちゃんは少し声のトーンを落とした。
「なにも、無かったかの...?」
智「あったよっ、大ありだわっ」
「おおお」
こっちは憤慨していると言うのに。
何故かじいちゃんは感嘆のどよめきを上げた。
「で?で? 何があったんじゃっ?」
なんだそのワクワクした声。
まるで女子高生のようなじいちゃんの鏡に、俺は一発だけゲンコツを喰らわせた。