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神様の願い事

第8章 半猫人

《sideM》



潤「ん?」


ぽかぽかする陽気の中に、リーダーが居た。


潤「何やってんの?」

翔「あ」


そこには翔さんも居て。


潤「リーダー寝てんの? って、やば」

翔「ああ、いいよ。俺も聞いたから」

潤「え、そうなの?」


暖かい光に包まれて、リーダーはスヤスヤと寝ていた。


潤「ずっと出てんの? スタッフとか来たら大変だよ」

翔「や、俺が来た時は出てなかった。普通に寝てただけ」

潤「寝てたら出たの? マズくない?」


転がるリーダーにはぴょこっと猫耳が生えていて。


翔「一回起きたんだよ。んで、“あ、なんだ翔くんか”とか言ってさ。気が緩んだんだろうね、そっからすぐ出た」

潤「マジで」


そんな事を言う翔さんは、微笑みながらリーダーの猫耳を撫でている。


潤「で、その膝枕はなんなの?」


撫でられているリーダーはと言うと、翔さんの膝でゴロゴロと猫がなつくように転がっているんだ。


翔「や、耳が出ちゃってさ。スタッフが来たらどうすんだとか言ってたら、“ここにいれば翔くんが隠してくれるね”とか言って」

潤「だから膝枕?」

翔「転がったと思ったらすぐ寝ちゃったから、動けなくて(笑)」


困ったなぁなんて素振りをしているが、顔は完全に緩んでいる。
それもその筈、リーダーの後ろから覗いた尻尾は翔さんに巻き付いて離れないんだ。


潤「気持ちいいでしょ、リーダーの尻尾」

翔「ふふ、うん」


なんちゅーデレ顔だ。

この会話、この顔、これを全てリーダーに見せてやりたい。


和「そんな顔で収録出ないで下さいよ?」

潤「お、ニノいつの間に」

雅「俺もいるからね?」

潤「セットでしょ? 分かってるよ(笑)」

翔「セットて(笑)」


これでリーダーの秘密も、皆で共有出来るんだ。


雅「じゃああとは、リーダーを治す事だけだね」

和「だね」


うんうんなんて頷いている翔さんは、この秘密に自分が深く関わっている事に気が付いているんだろうか。


翔「智くん? 皆来たよ? そろそろ起きて?」



そのデレ顔じゃあ、まだ分かってなさそうだな。




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