神様の願い事
第9章 ねこのきもち
《sideM》
雅「あっ、居たっ」
相葉さんは商店街の角から顔を出して手招きする。
雅「こっちこっち!」
それを見た俺は、ほんの少しの直線を猛ダッシュした。
潤「どこっ」
雅「ほら」
「ん?」
すっとぼけた顔のお爺さんは、こっちを見て佇んでる。
俺はそのお爺さんに掴みかかった。
雅「松潤、話、聞こう?」
そんな俺を相葉さんは宥める。
こんな時は相葉さんでもお兄さんのように俺を宥めるんだ。
「や、ごめん」
雅「やっぱ失敗なの?」
「いや、成功しすぎた」
失敗を認めないお爺さんは、張り切り過ぎちゃってと舌を出す。
潤「話も出来ないらしいじゃん。あれ、ちゃんと戻るんだろうな?」
「大丈夫だよ。効き目は一日のみ。それだけは確かだから」
雅「なんだ、よかった...」
ホッと胸を撫で下ろす相葉さんを横目に、お爺さんは言葉を付け加えた。
「只ね、成功しすぎちゃったから」
雅「うん?」
「思いのほか、猫っぽい」
潤「みたいだね」
「だから仕草とかも、猫の本能ってやつ? 働くよ」
雅「え?」
「アイツの気持ち、よく分かるといいね」
潤「まぁ...、でも翔さんて動物得意だっけ?」
「ほら、アレがあんじゃん」
潤「アレ?」
きょとんとする俺に、お爺さんは不敵な笑みを零す。
「お前がいつか買ってた、“動物と仲良くなる本”だっけ? アレあげたら?」
雅「え、そんなの持ってたの?」
潤「なんでそれを」
「俺はなんでも知ってるの♪」
くっそこのジジィ。
俺の恥ずかしいところをエグってきやがる。
「まぁでも、相葉ちゃんが居るから要らないか」
要らないならそんな話暴露しなくてもよかっただろう。
「ふふ、懐いてくれるといいね」
潤「うっせ」
なんだかんだでこんな調子だ。
まぁこれなら、今回の呪いもそれ程切羽詰まった話では無さそうだな。
雅「あっ、居たっ」
相葉さんは商店街の角から顔を出して手招きする。
雅「こっちこっち!」
それを見た俺は、ほんの少しの直線を猛ダッシュした。
潤「どこっ」
雅「ほら」
「ん?」
すっとぼけた顔のお爺さんは、こっちを見て佇んでる。
俺はそのお爺さんに掴みかかった。
雅「松潤、話、聞こう?」
そんな俺を相葉さんは宥める。
こんな時は相葉さんでもお兄さんのように俺を宥めるんだ。
「や、ごめん」
雅「やっぱ失敗なの?」
「いや、成功しすぎた」
失敗を認めないお爺さんは、張り切り過ぎちゃってと舌を出す。
潤「話も出来ないらしいじゃん。あれ、ちゃんと戻るんだろうな?」
「大丈夫だよ。効き目は一日のみ。それだけは確かだから」
雅「なんだ、よかった...」
ホッと胸を撫で下ろす相葉さんを横目に、お爺さんは言葉を付け加えた。
「只ね、成功しすぎちゃったから」
雅「うん?」
「思いのほか、猫っぽい」
潤「みたいだね」
「だから仕草とかも、猫の本能ってやつ? 働くよ」
雅「え?」
「アイツの気持ち、よく分かるといいね」
潤「まぁ...、でも翔さんて動物得意だっけ?」
「ほら、アレがあんじゃん」
潤「アレ?」
きょとんとする俺に、お爺さんは不敵な笑みを零す。
「お前がいつか買ってた、“動物と仲良くなる本”だっけ? アレあげたら?」
雅「え、そんなの持ってたの?」
潤「なんでそれを」
「俺はなんでも知ってるの♪」
くっそこのジジィ。
俺の恥ずかしいところをエグってきやがる。
「まぁでも、相葉ちゃんが居るから要らないか」
要らないならそんな話暴露しなくてもよかっただろう。
「ふふ、懐いてくれるといいね」
潤「うっせ」
なんだかんだでこんな調子だ。
まぁこれなら、今回の呪いもそれ程切羽詰まった話では無さそうだな。