
神様の願い事
第9章 ねこのきもち
《sideO》
まずい。翔くんに聞かれてたなんて。
翔「俺の興味を引こうとパソコンの前に居座ってたのも?」
智「そんな事、した?」
翔「俺の膝で、お腹広げて気持ちよさそうに寝てたのも?」
智「いやぁ、覚えてないな…」
“マーキングだよ”と言ってキスを落とした手は未だ掴まれて。
翔「俺と、ずっと一緒に居たいって言ってたのも、俺の聞き間違いなの?」
智「それは...」
誤魔化そうと思ったのに、何故か言葉が出て来ない。
翔「どうして言葉に詰まるの? 図星だからじゃないの?」
智「図星って(笑)」
漸く出た言葉がオウム返しに笑いを乗せただけのモノだし。
翔「俺は、智くんが戻ったのは、気持ちが通じたからなんじゃないかと思ったんだけど」
智「気持ち...?」
翔「俺と、智くんの」
何を言っている?
気持ちとは、何を指して言っているんだ。
翔「これも、俺の勘違い...?」
智「これって、どれ...」
翔「貴方が、俺を好きだって事」
心臓が止まるかと思った。
その言葉を翔くんの口から聞く時は、今まで築き上げてきた関係が壊れる時だと思っていた。
翔「こうやって、マーキングして」
俺の目を見据えながら、翔くんは再び手にキスを落とす。
翔「“俺のものだよ”って、主張して」
智「そ、れは、翔くんだけじゃないじゃん」
え? え? どういう事だ?
俺の気持ちはひょっとして、完全にバレたと言う事か?
翔「ほら、覚えてるじゃん」
智「あ...っと、それは今、思い出した…」
だけど俺の予想と何かが違う。
さっき翔くんは、なんて言った?
翔「俺は、智くんだけだよ」
智「え...?」
翔「マーキングするの。智くんにだけだよ...」
智「しょ...」
“マーキング”と言うワードが気に入ったのか、翔くんはその単語ばかり並べる。
智「ん...」
その“マーキング”を、俺の唇にするんだ。
翔「智くんは違うの...?」
熱くて深い、“マーキング”という名のキスをして。
翔「俺は、智くんと恋がしたい」
そんな言葉を放った。
深くて低い、俺の脳に響く声で。
はっきりと、そう言ったんだ。
まずい。翔くんに聞かれてたなんて。
翔「俺の興味を引こうとパソコンの前に居座ってたのも?」
智「そんな事、した?」
翔「俺の膝で、お腹広げて気持ちよさそうに寝てたのも?」
智「いやぁ、覚えてないな…」
“マーキングだよ”と言ってキスを落とした手は未だ掴まれて。
翔「俺と、ずっと一緒に居たいって言ってたのも、俺の聞き間違いなの?」
智「それは...」
誤魔化そうと思ったのに、何故か言葉が出て来ない。
翔「どうして言葉に詰まるの? 図星だからじゃないの?」
智「図星って(笑)」
漸く出た言葉がオウム返しに笑いを乗せただけのモノだし。
翔「俺は、智くんが戻ったのは、気持ちが通じたからなんじゃないかと思ったんだけど」
智「気持ち...?」
翔「俺と、智くんの」
何を言っている?
気持ちとは、何を指して言っているんだ。
翔「これも、俺の勘違い...?」
智「これって、どれ...」
翔「貴方が、俺を好きだって事」
心臓が止まるかと思った。
その言葉を翔くんの口から聞く時は、今まで築き上げてきた関係が壊れる時だと思っていた。
翔「こうやって、マーキングして」
俺の目を見据えながら、翔くんは再び手にキスを落とす。
翔「“俺のものだよ”って、主張して」
智「そ、れは、翔くんだけじゃないじゃん」
え? え? どういう事だ?
俺の気持ちはひょっとして、完全にバレたと言う事か?
翔「ほら、覚えてるじゃん」
智「あ...っと、それは今、思い出した…」
だけど俺の予想と何かが違う。
さっき翔くんは、なんて言った?
翔「俺は、智くんだけだよ」
智「え...?」
翔「マーキングするの。智くんにだけだよ...」
智「しょ...」
“マーキング”と言うワードが気に入ったのか、翔くんはその単語ばかり並べる。
智「ん...」
その“マーキング”を、俺の唇にするんだ。
翔「智くんは違うの...?」
熱くて深い、“マーキング”という名のキスをして。
翔「俺は、智くんと恋がしたい」
そんな言葉を放った。
深くて低い、俺の脳に響く声で。
はっきりと、そう言ったんだ。
