テキストサイズ

神様の願い事

第10章 恋人の定義

《sideA》


まさか俺がヘタなだけなのか。

いやいやでも、普通あんなの絶対痛いだろ。
あんなところにあんなモノが、んで、やっぱあんなに動く訳だからあとで響くし。

あ、てことはリーダーじゃなくて翔ちゃんが下か?


「すいません櫻井さん、もっかい撮ります」

翔「え? 俺間違えた?」

「いえ、じゃなくて顔が」

翔「顔?」

和「ヘラヘラしてるからだってよ?」

翔「え」


と思ったけど、翔ちゃんは普通に踊ってるし。


潤「ね、痛くなんないように出来るの?」

雅「いやぁ、無理でしょ」

潤「だよねぇ...」


いやまぁ、和らげる事は出来るか。
だがしかし、だがしかしだ。


雅「俺だって痛くなんないようにって随分時間かけたんだけどな...」


それでもやっぱあとで痛がってたしなぁ。


潤「じゃあ翔さんが下...、じゃないな。踊ってるし」

雅「うん」

潤「本当にヤッたのかな?」

雅「だって今日ずっとあんな顔だよ? そりゃヤッてるでしょ」

潤「ふぅん...、だったら、相当なテクニシャンて事か…」

雅「だな...」


そうとなりゃ、男として聞かない訳にいかないだろ。
一体どんな技を駆使してリーダーを悦ばせたのか、根掘り葉掘りとことん聞いてやる。


「すいません櫻井さん、もっかい...」

翔「え、まだ駄目?」

「楽しんでる風の笑顔でお願いしたいんで...」

翔「俺楽しんでるよ?」

「いや、楽しいってかその」

和「だからニヤニヤしてんだってばよ」

翔「うっそ」


終わりが見えねえ。


雅「ねぇ、まだぁ?」

和「もっかいお花摘むからちょっと待って」


撮り終えた俺と松潤は先に帰ってもいいんだけど。
だけど少しイライラしながら待っているのはやっぱりちゃんと確かめたい訳で。


潤「ニノ」

和「ん?」

潤「一本残らず毟り取れ」


テンション低い松潤て怖いんだよな。
ほら、やっと翔ちゃんも我に帰ったみたいだ。


和「りょーかーい」

翔「えっ? ちょ、なになにっ」



だから、頭にお花が咲いてるんだってよ?





ストーリーメニュー

TOPTOPへ