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神様の願い事

第10章 恋人の定義

《sideO》



智「で、何の話だったの?」

和「んぁ?」

智「さっきの相葉ちゃん」


なんだかプリプリとしたニノに腕を引っ張られて楽屋を出た。
“ったくあの馬鹿”とかブツブツ言っているから何が起きたのか聞いてみたんだ。


和「デリカシーが無いんだよ」


相葉ちゃんの事を“デリカシーが無さすぎる”と言うニノは、何を怒っているのか。


和「思わない? 中学生じゃないんだからさぁ。そんな話皆にする事ないじゃん」

智「あ~…」


夜の情事か。


智「でもなんか、翔くんに聞こうとしてたよね?」

和「あ~だから、ヤリ方をね…って何言わせてんだよっ」

智「やり方?(笑)」


まぁでも、相葉ちゃんの気持ちも分からなくも無い。
俺だってそんな事を教えてくれる友人がいたら、あんなに我慢しなくて済んだんだから。


和「…もぅ、恥晒しついでに聞くけど」

智「ん?」

和「ほんっとになんとも無いの? からだ」

智「カラダ?」


そう言えば、痛いだのなんだの言ってたな。


和「だってあんな…、普通じゃ考えらんないじゃん?」

智「うん?」

和「アイツ急に雰囲気変えるんだよ。んで、俺も流されちゃってさ」

智「うん」

和「そうなりたかったのは事実だけど、いやぁ、マジでキツかったな…」

智「キツイ?」

和「や、あの、アレだよ? 身体ってか、心持ちと言うかなんて言うかその」

智「嫌だったの?」

和「そうじゃないけど、なんか俺のキャパを軽く越えちゃって…」


そんな事を言うニノは少し恥ずかしそうにモジモジしながら話す。
それを見れば、嫌だった訳じゃないとすぐに分かるんだ。


智「今は? シテないの?」

和「や、今はちょっと慣れてきたみたいで。…相葉さんが丁寧にしてくれるから、さ」

智「なんだ(笑) じゃあ良かったじゃん」


結構恥ずかしがり屋なんだな。
顔を赤くして話すなんて、なかなか可愛いじゃないか。


和「なんなのアナタ。すっごい余裕だよね」


や、だって俺は。
翔くんに触れたくて堪らなかったし。


智「てかお前、よく我慢出来るね?」

和「へぇ?」

智「俺無理だよ。足りない位だもん」


ニノが恥を晒したから、俺も本音を言ってやった。
するとニノは目をまるくして。


和「アンタすげぇよ…」



ちょっとひいた。




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