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神様の願い事

第10章 恋人の定義

《sideN》



雅「ハイハイしつもーん」

和「はい、雅紀くん」


きょとんとしながらオウム返しをした翔さんは、とてもピュアだった。


雅「“恋人”って、どんな人の事を言うんですか?」

潤「好き同士で、気持ちが通じ合ってる人の事じゃない?」


そんな翔さんを責めるのもなんだかなぁと言う事で、ちょっとした質問をする事にしたんだ。


雅「じゃあじゃあ、友達と恋人の違いってなんですか?」

潤「ま~だから、友達じゃ出来なかった事でも、恋人になると出来ちゃったりするとか」

雅「具体的に言うと、それはどんな事ですかぁ?」


まぁちょっと相葉さんの質問の仕方もアホかなと思うけど。
とてもピュアな中学生みたいな翔さんには丁度いいかもしれない。


潤「ハグとか」

和「キスとか」

雅「なるほどなるほど」


四人で円を作って座談会だ。
だけど肝心の翔さんは、一言も話さず口を開く人物を交互に見てキョロキョロしていた。


雅「どう翔ちゃん。ここまではおっけー?」

翔「え、ハイ」


まぁ翔さんだってモテるから、今までだって彼女くらい数人居ただろうし。
奥手というタイプでも無いとは思うんだけど。


雅「いいよね、キス♪ 好きな人とするときゅんきゅんするって言うかさ」

潤「そうそう! やっぱ最初って何でも新鮮でさ、楽しいよなぁ」

雅「ね~。でも最初はそれだけで満足だったのに、いつからかそれだけじゃ足りなくなってさぁ」

和「もっと近づきたい、ってなるんだよね」

雅「そうそれ! さすがにのみー、よく分かってるね♪」


黙って聞いていた翔さんもそれには納得したようで。
ウンウンと頷いている。


雅「で、お互いの気持ちが合うともう止められなくなって」

潤「抑えらんないからね。ついに初めての夜を」

雅「あんな緊張するのってホント無いよね(笑)」

潤「そうそう(笑)」


そうか、俺だけがバクバクしてたんじゃ無いんだ。
相葉さんだって冷静に見えたけど緊張してたのか。
ってそんな事はさておき。


翔「え、やっぱ皆もそう?(笑)」


うん。ここまでは翔さんも間違いなく体験してる。
だけどやっぱ相手が男だから。

実は俺だってよく知らなかったんだ。
だけど相手が知ってたから。

そうなると、二人とも知らない場合、先に進まないのも当たり前ではあるのか。


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