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神様の願い事

第2章 秘密



つん


智「ん…」


勇気を出して頭に生えたそれをつついてみた。


つんつん


智「むにゃ…」


耳だ。
つつく度にピクピクと震えるそれは、紛れもなく猫耳だ。


さわ


智「んん…」


次はお尻から生えるそれを撫でた。


さわさわ


智「ん、ぁ…」


本当に身体から生えているのか不思議で、その根元を撫でたんだ。


智「んん…っ、ん」


生えてる。
明らかに尻尾が生えている。


智「ん、ちょ…、な、何してんの」

潤「あ、いや…」


眉間に皺を寄せてぷるぷると震えたなと思ったら、リーダーが目を覚ました。


潤「てか、コレなに…?」


触っていた尻尾をぎゅっと掴んでリーダーに問う。


智「んぁ」

潤「え」

智「ちょ、そ、それやめ」

潤「え?」


さわさわ


智「んんっ」

潤「え、気持ちいいの?」

智「ば、馬鹿、だからそれ」


少し頬を高揚させ、明らかにぷるぷると震えている。


潤「ここ? 根元がいいの?」

智「んぁ、こ、こらっ」


珍しく眉を吊り上げて睨むから、俺は手を引っ込めた。
その瞬間リーダーは後退りしてベッドの端で丸まったんだ。


潤「ね、それなに?」


背を丸めて俺を睨みつけるその頭には、ぴょこっと黒い耳が生えてて。


潤「つけ耳じゃ無いでしょ?」


身体の後ろから覗く尻尾は、ゆらゆらとしなやかに揺れてるんだ。


潤「黙ってたって仕方無いよ。もう見たし」


いつからこんな事になってたんだろ。
全く気付かなかった。


潤「あれ? 話さない気?」


唇を尖らせて俺をじとっと見つめる。


潤「いいよ、だったら」

智「え、ちょ」


俺は動物は好きなんだけど動物には好かれないんだ。


智「な、なにする気だよ」


だから少しでも好かれようと調べた事があるんだ。


潤「話してくんないからでしょ」


猫は顔や頭周りを撫でるのがいいんだって。


さわさわ


智「ひゃっ、ちょ、や」


耳元は勿論だけど、腰や尻尾の付け根なんかもいいらしい。
そこの刺激にハマる猫は、それはもう気持ち良くて堪らなくなると書いてあった。


智「こ、こら潤っ、や、やめろってばっ」


本当だ。
あの本すげえな。


めっちゃ悶えてるじゃん。







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