
神様の願い事
第11章 オトコの役割
《sideN》
雅「ね? ほらぁ、だから違うって言ったでしょ?」
俺の隣で相葉雅紀はドヤ顔をしてる。
腕を組んで、まるで子供のように“えっへん”とでも言いたそうだ。
和「なんで分かったの?」
雅「あの引っ掻き方には愛が無かった」
和「なんだそれ」
俺は大野さんがまた猫になっちゃったと思って。
心配で夜も寝られなかったというのに。
翔「まぁでも、違って良かったよ」
ま、確かに誤解で良かったんだけども。
だけどあの翔さんの焦りよう。
和「ね、本当に治ってるんだよね…?」
翔さんはあの黒猫を疑う事無く“智くん”と呼んだ。
治ったと思ってるなら、普通はまず疑う筈なんだ。
翔「と、思ってはいるんだけど…」
雅「なに? 何か不安でもあるの?」
翔「昨日、智くんがポロッと零したんだよね…」
翔さんは、昨夜に起きたという一悶着を話してくれた。
翔「“俺が治らないって知ってたんでしょ”って、言うんだよ…」
雅「治らない?」
和「治ってない、じゃなくて“治らない”なの?」
翔「“俺は幸せになんてなれないから”って…」
和「それはでも、相葉さんのプレゼントが原因で誤解したからでしょ?」
雅「そうだよ。他に好きな人がいるって思ったからじゃん? ね?」
翔「ね? じゃねえよっ。オマエのせいだっつの」
話しているうちに昨夜の事を思い出したのか、翔さんは少し機嫌が悪くなってしまった。
和「けど、仲直りしたんでしょ?」
翔「まぁそれは」
雅「ローションのおかげでしょ? アレすんごい気持ち良いからねぇ」
翔「確かにありゃヤバ…って何を言わせてんだよっ」
なんだよ。満更でもないんじゃん。
雅「ってえ、本当に使ったの!?」
あ、そっか。使ったのか。
雅「さっすが翔ちゃん、行動が早いっ」
あの何にも知らなさそうな大野さんをどうやって説得したんだろう。
あ、あれか。
ちょっとしたケンカの流れから雰囲気で持ってったのかな。
なるほどな。
俺は翔さんは世話焼きの女房タイプかと思ってたけど、やる時はやるオトコマエタイプだったんだな。
雅「ね? ほらぁ、だから違うって言ったでしょ?」
俺の隣で相葉雅紀はドヤ顔をしてる。
腕を組んで、まるで子供のように“えっへん”とでも言いたそうだ。
和「なんで分かったの?」
雅「あの引っ掻き方には愛が無かった」
和「なんだそれ」
俺は大野さんがまた猫になっちゃったと思って。
心配で夜も寝られなかったというのに。
翔「まぁでも、違って良かったよ」
ま、確かに誤解で良かったんだけども。
だけどあの翔さんの焦りよう。
和「ね、本当に治ってるんだよね…?」
翔さんはあの黒猫を疑う事無く“智くん”と呼んだ。
治ったと思ってるなら、普通はまず疑う筈なんだ。
翔「と、思ってはいるんだけど…」
雅「なに? 何か不安でもあるの?」
翔「昨日、智くんがポロッと零したんだよね…」
翔さんは、昨夜に起きたという一悶着を話してくれた。
翔「“俺が治らないって知ってたんでしょ”って、言うんだよ…」
雅「治らない?」
和「治ってない、じゃなくて“治らない”なの?」
翔「“俺は幸せになんてなれないから”って…」
和「それはでも、相葉さんのプレゼントが原因で誤解したからでしょ?」
雅「そうだよ。他に好きな人がいるって思ったからじゃん? ね?」
翔「ね? じゃねえよっ。オマエのせいだっつの」
話しているうちに昨夜の事を思い出したのか、翔さんは少し機嫌が悪くなってしまった。
和「けど、仲直りしたんでしょ?」
翔「まぁそれは」
雅「ローションのおかげでしょ? アレすんごい気持ち良いからねぇ」
翔「確かにありゃヤバ…って何を言わせてんだよっ」
なんだよ。満更でもないんじゃん。
雅「ってえ、本当に使ったの!?」
あ、そっか。使ったのか。
雅「さっすが翔ちゃん、行動が早いっ」
あの何にも知らなさそうな大野さんをどうやって説得したんだろう。
あ、あれか。
ちょっとしたケンカの流れから雰囲気で持ってったのかな。
なるほどな。
俺は翔さんは世話焼きの女房タイプかと思ってたけど、やる時はやるオトコマエタイプだったんだな。
