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神様の願い事

第11章 オトコの役割

《sideM》



翔「いやマジであれは濃い」

雅「でしょでしょ?」


なんだ? 俺の顔の話か?


潤「何の話?」

雅「あっ松潤、おはよ~」

潤「濃いってなに?」

雅「え? あぁ、ローションだよ 例の」

潤「ああ」


俺の顔じゃ無かった。


翔「いやホント、すっごい濃厚なんだよあれ」

潤「え、て事は翔さんまさか」

和「あ、それは違うんだって。まだみたい」

潤「へ?」


恥ずかしそうに口篭る翔さんの代わりに、二人が昨晩の情事を説明してくれた。


潤「へぇ、そんな事を」


なんだかんだでなかなかの熱い夜を。


雅「そこまでやってんならさ、もうちょいじゃない?」

潤「あ~ そうだね。後はリーダーさえ知ってればって事でしょ?」

雅「そうそう」

潤「でもさ、そこまでしてんのに“治らない”ってのもおかしな話だよね」

和「それが問題だよ。なんで大野さんはそう思うんだろ。だってあれから耳とかも出ないんでしょ?」

翔「まぁ俺も、思い当たらないでも無いんだけどさ」

雅「何かあるの?」

翔「ほらあれ、使えちゃうんだよ。鏡…」

潤「翔さんの家にあったヤツ?」

翔「戻ってるなら通れるとかおかしくない? だって普通の人間じゃん? なんか智くんも“パワーアップしてる”って言ってたし…」


どうやら人間の姿でも通れる上に、自分の意思で部屋にも帰れるようになったと。
それは確かにパワーアップしてるとしか言えない。


翔「しかも、あの変な爺さんもまだ居るらしいんだ」

和「え、まだ居るの?」

雅「それはまた、おかしな話だねぇ…」


まだ翔さんは知らないらしいが、あのお爺さんはリーダーだ。
二人をくっつける為にやって来たと言っていたのに未だに居るとは。


翔「やっぱあの爺さんが消えない事には安心出来ねぇな…」


と言う事は、まだリーダーは“本当の幸せ”を手に入れていないという事なんだろうか。

呪いの解き方も忘れたと言っていたし。


という事は。


マジで俺達が急かしてやんないと猫になっちゃうんじゃないのか。




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