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神様の願い事

第11章 オトコの役割

《sideS》




翔「え…」


あれから一週間。
俺は智くんに聞けなかった。


翔「な、んだよコレ」


智くんをホテルで見た事も、俺の知らない男と居た事も。
何も、聞けなかった。


潤「ああ。よく撮れてるでしょ」


撮れてるでしょとかそういう問題じゃない。


雅「うわ… 凄いねコレ」


相葉くんが“凄い”と言いながら凝視するその写真には、智くんが写っている。


和「首吸われちゃってんじゃん」


だけどそこにはもう一人写っていて。
あの男だ。
俺の知らない、智くんと一緒に居た男。


潤「リーダーって、首元エロくない?」


その男に首を吸われている智くんは仰け反って、松潤が“エロい”とのたまう喉仏を晒していた。


雅「なんかさ、そこらのエロ雑誌より相当エロいよね(笑)」


それを笑いながら言うとか、俺の前でどんな神経してんだって話だ。


潤「こっちも凄いよ」

雅「どれどれ」


相葉が相葉なら松潤も松潤だ。
何をそんなニヤニヤしながら嬉しそうに出してんだ。


和「ちょ、ほぼ脱げて」

潤「コイツ結構強引だからね。脱がされちゃったんじゃないかな」

和「うわぁ… だからあんな顔してたのか…」

雅「つかさ、松潤なんでこんな写真持ってんの?」


そうそれ。それがおかしいんだ。
その写真にも相当な衝撃を受けたけど、何故お前の懐から出てくるんだ。


潤「ああ。貰った」

和「貰ったの?」

潤「ん。過激すぎてボツになったんだって(笑)」

雅「リーダーから?」

潤「違う。コッチの方。この間飲み屋で会ったからさ。どうだったって聞いたら、この写真見せてくれて」

和「んで、貰ったんだ?」

潤「渋ってたけどね(笑) いい出来だから俺が貰おうと思ってたのにって」


この男と松潤は知り合いという事なのか?
つうか、ボツってどういう事。


和「調べたけど、なんか有名な人なんだね。海外でモデルやってんだって?」


この男、モデルなのか。
どうりでスラッとして男前だと思った。


潤「だから過激なんだよね(笑) グラビアにはもうちょっとソフトな写真使うらしいよ」


グラビア?
え、なんの話。


雅「だって。良かったね、翔ちゃん」



智くんの隠されたアバンチュール。

それを、暴いたんじゃなかったのか?





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