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《sideO》




翔「で？ なんなのそのグラビア」

智「ん…」


夜は翔くんに捕まった。
俺としてはやっぱりなんだか気まずいし、なんだかんだ理由をつけて帰ろうかと思ったんだけど。


智「最近、流行ってるからって…」

翔「流行ってる？」

智「boysloveってヤツ…」


なんかごちゃごちゃ言ってたら捕まっちゃって、連行されるように翔くんの家に来たんだった。


智「最初は女の人と絡む筈だったんだけど、俺が“やだ”って言ったから」

翔「そしたら相手役が男になったの？」

智「そ、う」

翔「んでも、それは、断らなかったの…？」

智「言ったんだけど、いつもの雰囲気とは違うセクシーなの撮りたいからって…」

翔「ふぅん…」


柔らかいトーンで聞いてくるけど、翔くんはやっぱり少し面白くないみたいだ。


智「ん、ふ」


だって俺に吸い付く唇が、いつもと違って少し強い。


智「ぁ、翔くん、跡ついちゃ…」


吸い付きながら俺の身体を撫でる手にも力が篭ってる。


翔「…だったら見えない所に付けるよ」

智「ぁ、は…」


やっぱり怒ってるんだ。
あんな写真撮らせたから。


翔「これでもう、脱げないでしょ？」

智「脱いでは、無い、よ」

翔「ほぼ脱げてたよ。いや、脱がされたんだっけ…」


ヌードは絶対やらないって、いつも言ってたのに。
それなのにあんな肌蹴た姿で。


智「やっぱ嫌だった…？」

翔「嫌だよ」


どうやって謝ろう。


智「まさかあそこまでとは思ってなくてさ…。ごめん、ね…？」

翔「そうじゃないよ」

智「え？」

翔「あれは仕事でしょ？ 俺が言ってるのは写真じゃなくて」


そこまで言うと、俺の顔を見て情けなさそうに溜息をついた。


翔「どうして言ってくれなかったのかって事」

智「あ…」

翔「コソコソしてたら心配するでしょ？」

智「ごめ…、なんか、言いづらくて」


違うわ。呆れたのか。


翔「俺が会ってないってのに」

智「ん…？」

翔「他の男に触られてたなんて」

智「え」

翔「そりゃ、腹も立つよ…」


怒りを言葉に出して翔くんは俺を貪る。
どこを触られたんだといちいち確認をしながら唇を這わす。


翔「俺が、綺麗にしてあげるから」



丁寧な愛撫をする翔くんは、ヤキモチを妬いていたんだ。