
神様の願い事
第11章 オトコの役割
《sideO》
「おかえり。もう朝じゃぞい」
智「たらいま…」
ああ怖かった。めっちゃ怒ってたな。
「出とるぞ」
智「知ってる」
とうとう翔くんの前で出しちゃったな。
「引っ込めなくていいのかの? もうすぐ迎えが来るじゃろ」
智「ん」
実は、翔くんと“そういうコト”をした後にムズムズするようになった。
安心してるからなのかな。
いやでも、最近日中はそんな出そうにもなんないんだけどな。
「…そろそろ直さんと本当に困るぞ?」
智「だよね…」
「あれじゃろ? “翔くん”限定じゃろそれ」
智「そうなんだよね…。なんか、マタタビみたいでさ」
「“翔くん”がか?」
智「うん」
「ははっ」
笑い事じゃないんだ。
そもそも、じいちゃんが呪いの解き方さえ覚えていればこんな事には。
「“幸せ”とは、奥が深いと言う事じゃのう」
やべえな。
一見満足したかのように見えて、俺の内心は“まだまだ”だと言っている。
それをバレないようにコントロールしてたのに、翔くんの腕の中でどうやら安心してしまったようだ。
「言えば? “不満”だって」
智「別に不満じゃないよ。大満足だ」
「けどそれ」
智「それに、翔くん絶対ショック受けるじゃん。しょんぼりして矢印みたいになっちゃうもん」
「ぷははっ」
そうだよ。不満なんて何一つ無いんだ。
なのに俺の内側がもっともっとと欲求する。
智「たぶん、俺が好きすぎるのが悪いんだ」
「へ?」
智「翔くんは悪くない」
「はぁ」
バランスが悪いんだ。
俺が好きすぎるから、二人のバランスが悪くなって俺だけ欲求しちゃうんだ。
俺が翔くんくらいになればいい。
そうすれば、変な欲求もなくなってバランスが取れる。
それでこの猫化ともおサラバだ。
それで、決まりだ。
「おかえり。もう朝じゃぞい」
智「たらいま…」
ああ怖かった。めっちゃ怒ってたな。
「出とるぞ」
智「知ってる」
とうとう翔くんの前で出しちゃったな。
「引っ込めなくていいのかの? もうすぐ迎えが来るじゃろ」
智「ん」
実は、翔くんと“そういうコト”をした後にムズムズするようになった。
安心してるからなのかな。
いやでも、最近日中はそんな出そうにもなんないんだけどな。
「…そろそろ直さんと本当に困るぞ?」
智「だよね…」
「あれじゃろ? “翔くん”限定じゃろそれ」
智「そうなんだよね…。なんか、マタタビみたいでさ」
「“翔くん”がか?」
智「うん」
「ははっ」
笑い事じゃないんだ。
そもそも、じいちゃんが呪いの解き方さえ覚えていればこんな事には。
「“幸せ”とは、奥が深いと言う事じゃのう」
やべえな。
一見満足したかのように見えて、俺の内心は“まだまだ”だと言っている。
それをバレないようにコントロールしてたのに、翔くんの腕の中でどうやら安心してしまったようだ。
「言えば? “不満”だって」
智「別に不満じゃないよ。大満足だ」
「けどそれ」
智「それに、翔くん絶対ショック受けるじゃん。しょんぼりして矢印みたいになっちゃうもん」
「ぷははっ」
そうだよ。不満なんて何一つ無いんだ。
なのに俺の内側がもっともっとと欲求する。
智「たぶん、俺が好きすぎるのが悪いんだ」
「へ?」
智「翔くんは悪くない」
「はぁ」
バランスが悪いんだ。
俺が好きすぎるから、二人のバランスが悪くなって俺だけ欲求しちゃうんだ。
俺が翔くんくらいになればいい。
そうすれば、変な欲求もなくなってバランスが取れる。
それでこの猫化ともおサラバだ。
それで、決まりだ。
